目 次
上映開始5分前、前から8列目の指定座席に座ってから携帯をマナーモードに設定。
購入したコーラを一口入れて上映を待ちます。
ゆうに10分以上はあると思われる予告編(スターウォーズ「フォースの覚醒」の映像に興奮!)が終わっていよいよです。
"史上最高の007"という前評判に期待は高まります!
そして現れる“レオ・ザ・ライオン”!"ライオンがほえるオープニングロゴ"ですね!
( ※MGMとソニーとの契約はこの「スペクター」をもって終了らしいので、この007のライオンロゴは見納めかもしれないです(悲)。変わってワーナー・ブラザース・エンターテイメントが有力らしいですが・・、!?)
続いて、「ガンバレル・シークエンス」が大スクリーンに登場!オープニングに使われるのは久しぶり。※スクリーンの中から銃口が現れそこを横切るジェームズ・ボンドが、銃口に向かって銃を撃つと、上から血が流れ落ちるいつものアレです。
そしてジェームズ・ボンドのテーマ!(ネタばれあり↓)
いや、このオープニングは、何度観ても、いくつ歳を重ねても、ワクワク・ドキドキ、テンション上がりっぱなしです!
で、一気に「007ワールド」へ!
先日、スペクター公開前「007の魅力を語る」として記事を書きました。そして、実際に劇場で鑑賞してみて過去のシリーズおすすめ作品と比較しながら感想を書きます!
⇒ 007 スペクター公開前【007の魅力を語る!】シリーズおすすめ7作品
オープニング
舞台はメキシコシティ「死者の日」という祝日に行われる盛大な祝祭の様子がスクリーン全体を覆い、怪しげな雰囲気の祭りの中を仮面をつけて颯爽と歩く男女二人!もちろん男の方はジェームズ・ボンド。
4度目の登場となる6代目ジェームズ・ボンド=ダニエル・クレイグは、いつみても最高に渋くて歴代の中では一番無骨なボンドだと思いますが、無骨だけど身のこなし&スーツの着こなしは洗練されているというこのギャップが彼の魅力なんだと再確認しました!
ある人物の狙撃に失敗してから一気にアクションシーンへ。ビルの倒壊からヘリコプター内での格闘シーンは、さすがの迫力です。
謎の"紋章"が刻まれた指輪を手に入れたところからテーマ曲へ!この一連の流れが“鳥肌もの”なのですが、ちょっと尺が長かったような気がしました。
もちろんつかみは上々です!
テーマ曲
テーマ曲は、英国ミュージシャン:サム・スミスのライティングス・オン・ザ・ウォール(Writing's On The Wall)音楽に合わせて謎の紋章が大ダコに変化し艶めかしい女性に絡みつきながらいつもの幻想的な映像を作り出していきます!
(※ヨーロッパではタコやイカをデビル・フィッシュと呼び、特に大ダコなどの巨大な頭足類は昔から一般的な怪物として忌み嫌われているとのこと)
ここで少しクールダウン!私のような007ファンにはたまらないイントロなんですが、なんでここにテーマ曲?という方もいらっしゃるようです(;´∀`)。
でも、これはこのまま続いて欲しいんですよね!B級映画っぽい感じがまたイイんです!
「死者の日」の祝祭という非日常的なオープニングですっかり007の世界に取りこまれてから、ロンドン、そしてローマへ。
ローマ /イタリアの宝石
"イタリアの宝石"と呼ばれるモニカ・ベルッチ(ボンドウーマン)が早々と登場!メキシコで格闘してボンドが殺したマフィアのボスの未亡人という設定。未亡人=モニカ・ベルッチ、これ以上ないという出来過ぎのキャスティングに興奮!(^^ゞそんな彼女を誘惑して、ある組織の秘密を聞き出そうとする007の冷徹さがうらやましい!でもモニカ・ベルッチの出番はここまで。う~ん、残念。でも仕方ないですかね。彼女があまりに妖艶過ぎて物語に集中できんわ('◇')ゞ
そこから秘密会議の会場へ向かうボンド&アストン・マーチン。
ある組織の秘密会議
言ってみれば「敵方」の紹介です。こういう秘密会議がゾクゾクします!大きな細長いテーブルで各国に潜伏している組織の人間が一堂に会して開く会議。そこに首領が登場!ここでの一番の見せ場は、いかに組織の首領の権力が強大で、かつ冷酷無比であるかを皆に知らしめるのかということ。敵は、強大で、冷酷で、そしてもの静かで冷静であればあるほど効果的です。
ここでMr.ヒンクス(組織の一員で、ご存じアメリカのプロレス団体WWEの元王者バティスタ)登場。私のNo.1「ロシアより愛をこめて」の敵役ロバート・ショウを彷彿とさせる無機質な表情と姿勢で作戦に失敗した一員の目玉をつぶしてあっさり絶命させます。少しマンガチックではありますが、これが007の演出。ワクワクしてきます!
ボンド・カー&カーチェイス
アストンマーチン・DB10ヒンクス操るジャガーとのカーチェイスの中で、久しぶりに秘密兵器登場!マジか!?と思いながらもついニヤッとしてしまう。初めの車内装備のマシンガンは弾切れでちょっとコミカルな演出。その後、後方への火炎噴射で相手を蹴散らしたものの、前方をふさがれて絶体絶命のピンチに、そして"出ました!!運転座席が上方に飛び上がる緊急脱出装置!「ゴールドフィンガー」以来のギミック(仕掛け)で嬉しくなります(^_^)(あまり街中で見かけないアストンマーチンですが、美しいですね~)
しかし最後は川に落ちて沈没してしまう。(ああ、Qに怒られるぞ~と。)
カーチェイスは美しい街並みと美しい車の共演でした。逃げるボンド!追うヒンクス!
ただし思ったのですが、ダニエル・クレイグ=ボンドは、カーチェイスよりも肉弾戦の方が活きるなぁと。敵のヒンクス=バティスタ(元WWE王者)も当然肉弾戦ですよね! なので、ここもちょっと尺が長かったかな!
ここまでが第一幕。オープニングからカーチェイスまでの流れに勢いがあってもう目が離せなくなりました!やぱり007は楽しいーー( `ー´)ノ
そして舞台は、オーストリアの雪山へ
ボンドガール
ここで、ストーリーのカギを握るボンドガール:マドレーヌ・スワン(=レア・セドゥ)登場。彼女、2011年公開の“ライバル映画”ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコルに出演しています!(あの時は、哀れにもドバイのブルジュ・ハリファ・ビルから突き落とされてしまいましたが、とても印象に残る女殺し屋を演じていました。)決してすごく美人というわけではないけれど、知的で、そして少し不幸の影を背負った妖しげな瞳を持っていますよね。「ダニエル・クレイグ=ボンドシリーズ」のボンドガールはそんな傾向があるような気がします(そういう役どころなんですけどね)。でもまさか彼女が、ラストでああなるとは・・・("^ω^)。意外でした!
雪山のチェイス
楽しみにしていたシーンです!歴代007の雪山でのアクションシーンがどれも素晴らしいので期待していました。が、ここは残念ながらスキーのスタントはなし( ;∀;)。代わりにヒンクス操るSUV車と飛行機のアクションシーンへ突入!拉致されたマドレーヌを救うべく、どこからか手に入れた飛行機で追跡するボンド。カーチェイスでの立場が変わり、今度はボンドが追う側へ。
しかし、やっぱり尺が長いので少しダレる(;'∀') ヒンクスの車を運転するシーン、車内が窮屈そうでつらそうなんですよね(;´∀`)
そこで何とか彼女を救出し、そして彼女から父親を死に追い詰め彼女も狙う組織のことを聞くボンド。
スペクター
ようやく出ました謎の組織「スペクター」マドレーヌ・スワン(=レア・セドゥ)の口から発せられる「スペクター」という名前。なんか、彼女が言うとリアリティがあるんですよね~、これが。
一昨日、WOWOWで放送していた「ロシアより愛をこめて」をまたまた見てしまったのですが、そこでも出たんです!「スペクター」。当時はイギリス(西側)とソ連(東側)を手玉に取っていました。だからもう私の記憶の中で「スペクター」は"ショッカー"に匹敵する絶対悪として記憶の奥の奥に仕舞われていたのです。
さて、そこから物語は第二幕へ
モロッコでの列車格闘シーン
しつこくボンドとマドレーヌを追い続けるヒンクスが再登場。そしてド迫力の列車内での格闘シーンへ!これはもう、「ロシアより愛をこめて」でのロバート・ショウとの格闘、さらには、「私を愛したスパイ」でのジョーズ(リチャード・キール)との列車内格闘シーンへのオマージュでしょうか!
戦闘シーンのキレは、間違いなく歴代1番ですね!
いや、だからこそこのシーンの尺をもう少し長くとっても良かったんじゃないでしょうか(-ω-)/
また、敵を倒した後の動物的ラブシーンは燃えますね( `ー´)ノ
砂漠の中の秘密基地へ
007シリーズでは必ず敵の秘密アジトが登場します。海底から廃墟(軍艦島とか)そして砂漠。いよいよスペクターの首領:フランツ・オーベルハウザー (クリストフ・ヴァルツ)の登場です。小柄なごく普通の紳士が悪の組織のボスというのがいいですね。
クリストフ・ヴァルツは「ジャンゴ 繋がれざる者」で二度目のアカデミー賞助演男優賞を受賞した名優です。なんとも贅沢な配役。当然スペクターという組織の「格」を見せつけなければなりません。
この首領の演技こそが、今作「スペクター」にリアリティを与えるのですから!
007史上最も有名な悪役ブロフェルド(フランツの現在の名前)を名乗ることが許される俳優は、それに見合った役者でなければならないのです!( `ー´)ノ
実はもっと彼の悪役・冷徹ぶりを見たかった気がしています。
この秘密基地でのボンドとフランツ・オーベルハウザーとのやり取りで拷問シーンはもう少し工夫してほしかったかなと思います。悪の首領がちょっと間抜けに見えてしまったんですよね。
ただ、ここでの脱出にQの用意した腕時計の仕掛けが使われ二人の命を救ったのは007らしい演出でした。さすがです!
物語は最終決戦の地ロンドンへ
MI6のメンバー、M、Q、マネーペニー、タナーの4人と合流して怒涛のラストへそこでボンドはマドレーヌとはお別れに。(絶対拉致られると分かっているのですが・・(;^ω^)
そこからの展開が惜しい!!
拉致られたマドレーヌの救出と再びのブロフェルドとの対峙。手に汗握るクライマックスなんでしょうけれど、ビルに仕掛けられた時限爆弾という少し古い冒険活劇のようなストーリー展開となっていきます。
前作「スカイフォール」とは真逆の展開で(前作はボンドとMとシルヴァの3人だけの濃密で緊迫したラストだった)、最後はヘリコプターを銃で撃ち落とすというね!
いや、もっとブロフェルドがいかにスペクターという強大な犯罪組織を作り上げていったのか?その闇の部分をもっと掘り下げていってほしかったというのが正直なところです。
ブロフェルドの傷ついた"右目"は次の登場もあるということ!?
そして、ラストは・・・、『女王陛下の007』のラストへのオマージュ!?
これでダニエル・クレイグは見納めとなるのか・・・?
アストンマーチンで颯爽と去っていく二人。
~~ ジェームズ・ボンドのテーマ ~~
007 スペクター 感想まとめ
上映時間シリーズ最長の148分!長い! と思いました。
「ロシアより愛をこめて」の上映時間が118分という尺(しゃく)に収まっていることを考えると、さらになんと30分の延長となります。最近の映画界の流れと言えばそれまでなんですが、どんなに優れた作品でも2時間半という長さは集中力を維持するギリギリの線という気がします。ましてや、アクション映画は緊張と興奮の連続であることから疲労もたまるというもの!
もちろん、「スペクター」は、そんな長い時間をほとんど飽きさせることなく最高に楽しめました。あくびが出る場面はほとんどなし!
それでも、もし各パートで、3分ずつ短く編集していたら、130分ほどになり(それでも長いですが)、もっと引き締まってテンポよく進んだような気がします。
特に私が勝手に第二幕と呼んでいるモロッコからラストシーンまで。ロンドンに戻ってからの旧MI6本部ビル爆破では、サム・メンデス監督らしからぬ大雑把な展開になってしまったと感じました。もっと緊迫したラストが見たかったです!
それでは、なんへんです。
007 スペクター なんへん:64
※私の中では、観終わった後、少し冷静になってから、またこの記事を書きながら考えてみると・・、シリーズ最高傑作とはなりませんでした!!(;´∀`)50年以上前に作られた「ロシアより愛をこめて」よりも映像・音響は言わずもがな、オープニングから格闘シーン、カーチェイス、爆破シーンまで、一つひとつはすべてにおいて上回っていることは間違いありません。
しかし、映画を観終わった後の爽快感、満足感は不思議なことにそうした要素の足し算ではないんだなぁと思った次第です。
とはいっても、ダニエル・クレイグ=ボンドは私の中では歴代No1ボンドです。
願わくばもう1本!お願いします!( `ー´)ノ
『007 スペクター』最新予告映像解禁 YouTube
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以上
Mr.なんへんでした。