「神回」って言葉。いつから使われるようになったのでしょうか?
定かではありませんが、その意味するところは、"主にテレビ番組の放送回のうち傑出した出来映えの放送回を賞賛して述べる言い方のこと"なんですね。

で、それで言うと、昨夜のテレ東「きのう何食べた?」第11話は、まさに『神回』だと私は思います。

ご覧になりましたか!?

いや、知らんし..、そんなドラマ っていう人、まだいますか?う~ん、残念(べつにいいけどね
(^^ゞ)。
良かったらネット配信でぜひ1話から見てみてください。
11話見逃したしー(;'∀')という方はTVer(ネットもテレ東)の配信で今すぐどうぞ!
https://tver.jp/tx (6月29日(土) 00:51 配信終了です)

さて、一応簡単にあらすじをお話しておきますね。
第11話/師走のある土曜日。実家に帰ったシロさん=筧(カケイ)史朗(西島秀俊)は、母(梶芽衣子)といつものように料理を作っていたが、正月にケンジ=矢吹賢二(内野聖陽)をうちに連れてくればどう?と言い出す。しかし史朗にはまだ迷いがあり、その言葉に即答できなかった。
帰宅した史朗は、クリスマスを前にソワソワする賢二に、今年のディナーは小日向大策(山本耕史)、ジルベール=井上航(磯村勇斗)を招いて4人で過ごそうと提案する。
そして当日、高級シャンパンとキルフェボンのケーキをお土産にやって来た二人とクリスマスを過ごすことに...。

はじめに二人を出迎えた時のケンジのしぐさが可笑しいんですよね。
第9話で二人で購入したペアリングをケンジが大事そうに指にはめて登場。さりげなくそれを小日向さんに見せるものの、まったく無視される(気がついてもらえず)。不満そうなケンジ。そこで次はジルベールにこれ見よがしに見せつけると効果てきめん。ちょっと面白くなさそうな表情をみせる航くん。いい歳したおっさんが大人げもなくそんな攻防を展開するのです。

小日向さんはシロさんが作った料理を冷静に堪能しているのに、航くんは"筧さん、何このデブ製造機みたいなメニュー!!"と、美味しいと素直に言えない天邪鬼なジルベール。そんな態度を楽しむシロさんとケンジ。困り果てる小日向さん。

ほのぼのとした食卓。でもおっさん4人( ^^) _U~~
そしてこのままいつものようにレシピ(今夜はアールグレイのミルクティーシャーベット)の紹介。

そんな感じで話は淡々と進んでいきます。ここまでは『神回』の要素は特になし。蒸し暑い6月後半にクリスマスの設定って無理あるよなぁ~、なんて思いながらも、こうして友人・知人を招いてのクリスマスもたまにはいいのかなぁ...なんて、すっかり油断をしておりました。

しかし、ここからの展開がエグい!

ジルベールこと航くんが発した何気ない質問:お正月といえば、筧さんとケンちゃんはお正月はどうするの?・・・、何だったら大晦日からまた一緒に年越しパーティーとかしちゃう!? ここで!!

シロさん少し困惑した表情を浮かべていて、もちろんそれは、オープニングの母との会話に思い当たるのですね。見ている我々としては。

そんなこと梅雨知らず、ケンジが:特に予定はないし、シロさんがいいなら俺はいい・・、と、言い終わる前に、それまで浮かない表情を見せていたシロさんが意を決したように話し出すのです。

いや、正月は・・・・、何か言おうとしているシロさんを見つめる三人。(少しの間)

シロさん:ケンジ連れて俺の実家に帰ろうと思ってるんで...、
・・、
ケンジ:驚いた様子で、"えっ"

シロさん:いや、もちろんケンジが良ければの話だけど...、

ケンジ:あっ、えっ....!?、(シロさんを見ながら戸惑うケンジ)

航:カケイさん、親に恋人まで紹介しちゃうのはどうかと思うよ。だってさ、ただでさえ息子はゲイだってことでショックなのに、その上、ひげの生えた恋人までリアルに見ちゃったら、親にとってはダブルショックじゃん!

シロさん:(ちょい寂しそうに)・・、そうだね。

航:下手したら余計、ゲイなんて気持ち悪いって実感持たれるよ!どうしたってゲイの偏見がなくなるわけでもないんだしさ。それが現実じゃん。

シロさん:うん。それはまあその通りだよ(シロさんとケンジ。神妙な顔をしてうなづいている)。

沈黙。そしてシロさん、意を決したように

シロさん:正直、俺も悩んでた。でも俺、ずっと考えてたんだよね。両親は・・(胸に何かつまっているものを吐き出すように)、俺がゲイだって分かった時、最初にどう思ったんだろうって?

で、こう思った。(泣きそうになるのをこらえ始める)

きっと..、両親は....、かわいそうな子だって思ったんだろうって。

そう話し始めたシロさんをじっと見つめるケンジ。向かいに座る二人(小日向さんと航くん)もシロさんを見ながらなんとも言えない表情を浮かべていて...。

シロさん:次に・・、俺がこんな風になってしまったのは、私たちの育て方が悪かったんじゃないかって....、自分を責めたかもしれない!(話しながら必死に涙をこらえる)

はぁ~、呼吸を整え声を絞り出すシロさん。

だから、だからさ...、ゲイの何たるかを知ってほしいってことじゃなくて、少なくとも今俺が、両親が思っているよりも不幸じゃないんだってこと、分かってほしくて・・・(涙声)、

真剣に聞き入るケンジの目から一滴の涙が落ちる。

そして、見ている私もなぜか涙をぐっとこらえてしまい、ゲイの気持ちなど分かるわけないのに、そのつらさや切なさがシロさんの表情から物凄く伝わってきて・・、マジで西島秀俊さんの演技に感動して、同時に母役の梶芽衣子さんの顔が浮かんできて、ご両親の苦労とか悩みとか負い目とか後悔とか、やりきれない思いを想像してしまい...、そしてケンジ=内野聖陽さんの優しい眼差し・同時に戸惑いの表情がさらに涙を誘ってきて、もうどうしようもない。ウウッ。

小日向さんも涙して、当然、その場はしんみりと・・。

シロさん:(だから、)ケンジをうちに連れて帰ろうって思ったんだ。

あ、ん、うん、唇を震わせるケンジ。

すまんケンジ、今まで何も言わなくて...、

ん、んん(声が裏返る)、そんな...、シロさん、俺行くから!絶対行く!行くから!!

見つめあう二人。

ゲイの話を親と子の視点から真面目に描きながらも神妙にならず、時に笑いを入れ、そして料理番組としても成立させちゃう「きのう何食べた?」

特に昨夜の11話は、ゲイ(もしくはLGBTの方々)の方たちのあるある的な悩みなんだろうけど・・、親と子のお互いを気遣う想いって皆同じなんだなぁと共感できてしまうことに驚きを覚えたのです(100%拒否する親もいるんだろうけどね(;'∀'))



役者、脚本、カメラワーク、小道具、音楽、そのすべてが調和して「きのう何食べた?ワールド」が出来上がっている感じ。何も言うことありません。

特に出演者(登場人物)すべての演技が素晴らしいドラマって珍しくないですか(四人はもちろん、田中美佐子さんとかマキタスポーツさんとか。特に梶芽衣子さんなんて、さすがというかなんと言うか・・・。)

そしてラストの場面。

シロさんが母親に電話をしています。

ああ、お母さん、ごめん夜遅くに、ああ、いや別に...、なんでもないんだけど、(間があって)、この間の話まだちゃんと返事してなかっただろう。正月にケンジをそっちに連れていくって話、うん、・・・、あれ、行くから。・・・、(母に電話しているシロさんの背中を心配そうに見つめているケンジ。やがて納得して自分の部屋に戻る)

もちろんシロさんはそんなこと知らず電話を続けて・・。その表情はすがすがしく!

・・うん、うん。 二人で行くから、うん!

来週は最終回なんですね。う~ん・・、ロスって奴になっちゃうかも!(*´Д`)
いや、ゲイじゃないけどね(*^^)
以上

「きのう何食べた?」なんへん:64

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