日テレ 伝統のドラマ枠『土9』
視聴率王者「日本テレビ」が送り出す2016【冬ドラマ】『土9』の感想を。
まずは、日テレドラマの代名詞『土9』(あまりそんな感じで呼ばれてはいませんが・・(^^ゞ)の話。
なんと始まりは、1969年10月なんですね!
そして、その名を不動のものとしたのは、1979年4月からスタートした水谷豊さん主演の『熱中時代・刑事編』からということ。
(ちなみに、『熱中時代・教師編』は、それより前の1978年10月からで、今はない「金曜夜9時」の枠)
その後『教師編』第2シリーズは『土9』(1980/7~1981/3)に移行し、大人気ドラマとなって9ヶ月という長い期間放送されていました。(ちなみにちなみに、当時水谷豊さんは26歳)
日テレ『土9』を語る上で忘れてはならないのは、もう1本の大ヒット作『池中玄太80キロ』ですね!
西田敏行さんの出世作となる本作は、パートIが1980年4月から、パート2は1981年4月から8月まで、さらに短期間ですがパート3も制作されています。
(ちなみに、西田敏行さんの当時の年齢は33歳で体重は80キロ(^^ゞ)
『熱中時代』も『池中玄太』もどちらも毎週欠かさず見ていました。ベタな感想ですが、本当に“笑いあり涙あり”のドラマでした。こうした家族そろってみんなが楽しめる作品というのは、今はホントに少なくなってきました(-_-;)。
日本人の“価値観”なんかはたかが30年程度では大して変わらないとは思いますが、「家族構成」は、1980年代と2010年代では随分と変化(親子3代世帯が減り、母子・父子家庭や高齢者世帯が増えた)してきて、同時に“娯楽の多様化”が進み、家族みんなでテレビを見るなんていう習慣がなくなってきた結果なんでしょうね^_^; (それは視聴率の地盤沈下にも現れています)
その後、1994年に放送された『家なき子』(主演・安達祐実)。その翌年スタートした『金田一少年の事件簿』(主演・堂本剛)のヒットを受けて、日テレ『土9』は、従来のファミリー層向けから小中学生~そのお父さん・お母さん世代に向けたドラマが主流となってきます。
2000年代以降は、『ごくせん』(主演・仲間由紀恵)、『マイ☆ボス マイ☆ヒーロー』(主演・長瀬智也)などのコメディタッチ学園やくざものがヒット。近年は、『怪物くん』(主演・大野智)や『妖怪人間ベム』(主演・亀梨和也)、『地獄先生ぬ〜べ〜』(主演・丸山隆平)、さらにはとうとう『ど根性ガエル』(主演・松山ケンイチ)といった昔のアニメ実写化に挑戦して話題を集めています。
いったいどこに向かおうとしているのでしょう(笑)分かりませんが、“ぴょん吉”までもが実写化されてしまったのなら、もうなんでもありのような気がしてきます!(^^ゞ
それにしても、“なぜ”1960年代後半から70年代前半の妖怪人間とかぴょん吉に白羽の矢が立ったのでしょうね?
ターゲットである小中学生からそのお父さん・お母さん世代に向けるのは分かりますが・・・。
微妙なチョイスかと (;^ω^)
しかし、この枠『土9』は、年4クール(冬・春・夏・秋クール)ある中で、必ず2クールはジャニーズ事務所が主演を送り込んでいます。強いパイプを感じますが、ここ10年以上SMAPからは選ばれていないというね^^;
・・・、
なるほど、いろいろあると(-_-;)
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さて、そんな日テレ伝統の枠を継ぐ2016年第一弾ドラマは『怪盗山猫』です。
スタートは、第1話(1/16)視聴率:14.3%、第2話(1/23):13.6%と上々の滑り出しのようです。
■出演者
亀梨和也:山猫
成宮寛貴:勝村 英男
広瀬すず:高杉 真央
大塚寧々:宝生 里佳子
菜々緒 :霧島 さくら
佐々木蔵之介:関本 修吾
原作:神永学
『怪盗探偵 山猫』
脚本:武藤 将吾
(家族ゲーム、若者たち2014 他)
神永学さんの『怪盗探偵山猫シリーズ』が原作。
「怪盗山猫(亀梨和也)は、“盗みはするが奪いはしない”を信条に、あくどい手口で大金を稼ぐ企業から金を奪い取り、彼らの悪事を暴きだす!まさに現代の「ねずみ小僧」
・では、『怪盗山猫』感想を。
原作は読んでいませんので、いったいどんな感じの主人公なのか分からない中で、“現代の「ねずみ小僧」”ということであれば、なんとなく見当がつくというもの。私の中では、“和”のテイストをもったルパン三世みたいなイメージ!?を勝手に抱いていました。
でしたが、私が予想していたダークヒーローものとはちょっと違いました(;´∀`)
一番困ったのは(困ったという表現は違うかもしれませんが・・)、主人公である怪盗山猫を演じる亀梨和也さん(29歳)のテンションです!
やたら高い!
そういうキャラ設定なんでしょうけど・・(^_^;)
あの“音痴”で、それを指摘されると“キレる”という設定も。キャラの性格付けとして必要なんでしょうか?
なんかあの場面、ストーリーから浮いてしまうと感じるのは私だけでしょうか。
さらに、怪盗山猫のアイデンティティであるだろう“武士道”精神。(どうやら原作にはないようで・・、あえて挿入したからにはそれなりの理由があるのでしょうが・・、)
それが、彼にどのような影響を及ぼしているのかまだ不明。
というか、そもそも“武士道”ってなんでしょう。
なんとなくふんわりと分かったような気でいたので、「武士道」で検索してネットをさまよいましたが、これが結局、明確な答えが見つからず(汗)。
あのWikipediaの解説では、
「日本の近世以降の封建社会における武士階級の倫理・道徳規範及び価値基準の根本をなし、広義には日本独自の常識的な考え方をさす。
これといった厳密な定義は存在せず、時代は同じでも人により解釈は大きく異なる。」だということ。(一部略)
要するに、人それぞれの考え、想いがあると(;´・ω・)
だから、怪盗山猫が“武士道”と発しても、ビシッと心に刺さることはなく、少し“間”があってから、“ああ、なんか武士がいた時代の倫理観とか道徳のことなのかなぁ!?と、それに加えて、弱きを助け強きをくじくことなのかなぁ”!?と、勝手に想像してみることしかできないのです。
=つまり、武士道に対する感情移入が難しいということ。
多分これからもこの「武士道」というワードが頻繁に登場しそうなので、“だからなんなのその武士道って”って、突っ込むことになりそうです(-_-;)
ドラマ部分は、まだ2話ではありますが、正直、“悪”を懲らしめる際の爽快感が足りません!
現代の「ねずみ小僧」という割には、スカッとし足りない感じ!
ジャンルは違いますが、同じ日テレの『花崎舞が黙ってない』のような後味スッキリ感を期待していたのですが・・・。
第2話では、巨悪を懲らしめるよりも、いじめっ子にお説教の方に焦点が合っていましたから。
んっ?、ちょっと想像していたのと違うぞと。
でも、ドラマのターゲット層を考えれば、そうなるのか・・、と思い直し。
もう少しダークヒーローものを期待していたのですが、こちらの(見る側の)ドラマに臨む際の態度をあらためた方が良いのか、それともこれから(第3話)がいよいよ本番"悪"との戦いが始まるのでしょうか!?
しかしこのドラマ、亀梨&成宮ファンの方にはたまらないキャスティングなんでしょうね(;^ω^)
もう一方の相棒?(片棒?、協力者?)であるコピーライター勝村役の成宮寛貴さん(33歳)。
いい感じです( `ー´)ノ
成宮さんって、ピタッとハマる役柄がなかなか見つからない俳優さんだなぁと思っていて、『相棒』の甲斐享役、『花崎舞が黙ってない』の松木啓介役など、"なんか違う"と、勝手に思っていたところに、
今回の勝村役。山猫に振り回されてオタオタしちゃう役なんですが、これが意外とハマっている。頼りなげなお人よし役もいいのかなと思ったりして。
決めるところは決められますしね!!
あっ、では、亀梨和也さんのはまり役は何ですか?と、聞かれたら。
はい、間髪入れずに、『妖怪人間ベム』のベム役と答えます("^ω^)
物静かで暗~い感じ。見事にハマってました!
その他の登場人物の皆さん
高杉真央役の広瀬すずさん(17歳)。私、ソフトバンクのCM以外で初めて演技見ました(;^ω^)。"目力"強いですねって、まだ17歳ですか!? 末恐ろしいです(''◇'')ゞ
今主演を張っている若手女優の皆さんはホントうかうかしていられないかと。
今年3月公開の映画『ちはやふる』(大人気コミックの映画化)で主演なんですよね。予告編を見ましたが、感情移入しやすい(上手い)女優さんになりそうです。(ほめ過ぎですか!?)
宝生役の大塚寧々さん(47歳)。もう安心してみていられます。役にピッタリかと。
霧島さくら役の菜々緒さん(27歳)。刑事役です。"悪女"が浸透しすぎてしまい、全然物足りません(;^ω^)。いつ悪女に豹変するのかワクワクしているのですが、このままではもったいないキャスティング。とはいえ、さすがに菜々緒さんも悪女ばかりじゃいやになるでしょうね(;´・ω・) たまには正義の側でも良いのかな。
そして、佐々木蔵之介さん(47歳)。さすがに存在感ありますね!舞台・映画・テレビドラマと幅広く活躍しており、“結婚したい大物俳優ランキング”でいまや1位か2位にランクイン!残り少ない独身大物俳優といわれています。
刑事役なのでルパン三世の銭形警部みたいな感じで山猫を追いかけるのかと思っていたら、これが意外な!? 面白い展開になってきました。
1,2話は、まあ登場人物の紹介で終わった感がありまいすが、いよいよ第3話からは、高杉真央(広瀬すず)、そして関本刑事(佐々木蔵之介)を加え、新しい展開がありそうですね。
では、なんへんです。
冬ドラマ『怪盗 山猫』第二話まで なんへん:56
もうひとつ。どうやらこのドラマの核となりそうな"謎"「日本最大のフィクサー」と呼ばれるユウキテンメイとは、いったい何者なのか!?なんていう謎は、結構ありがちです・・(;´∀`)。
それよりもっと、"怪盗"の部分にスポットを当てて、毒(悪)をもって毒(悪)を制すようなワクワクする展開を期待しています。あまり奇をてらった(奇抜な)ストーリーは『土9』には似合いません!!
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以上
Mr.なんへんでした。