本当に大切なのは、見た目か中身か!?
・・
・・・、
どっちだと思いますか?
と、問いかけてくる韓国発のファンタジーラブロマンスです!
ただ、その問いかけ方が、斬新なんです。
当ブログで昨年末に紹介していた映画の中の一本が、「ビューティー・インサイド」
⇒ 来春観たい気になる『洋画』 7本!( ´∀`)
結局劇場に行けなかったので、DVD化を楽しみにしていたのですが、今月ついに発売&レンタル(動画配信)が開始されたので、さっそく借りて観てみました!
■「ビューティー・インサイド」(ギャガ・プラス)
監督:ペク主演:ハン・ヒョジュ(イス役)
ウジン役:ユ・ヨンソク(オールドボーイ)、イ・ジヌク、イ・ドンウク、イ・ボムス、ソ・ガンジュン、パク・シネ、コ・アソン(スノーピアサー)、さらに、上野樹里 他多数!?
「ビューティー・インサイド」by Amazon
韓国映画です!(洋画じゃないですね(汗))
恋愛系ドラマです。
普通はそれほど観たいとは思いません。
ただし、その設定・シチュエーション次第で興味が湧けば、観るのはやぶさかではありません。
で、とっても面白そうな、ありそうでなかった設定の映画なんです!
そんな設定とは、眠りから覚めると外見が変わってしまうというもの。
んっ、なんかどっかで見たような・・
("^ω^)
日本のドラマで、寝てしまうと記憶がリセットされてしまう!という設定がありました。新垣結衣さん主演の探偵もの「掟上今日子の備忘録」と似ています。
しかし、「ビューティー・インサイド」は、もっと強烈です!なんと、寝て起きると外見が変わってしまうのです。
しかもその外見は、男性、女性、老人、子ども、外国人など、もうメチャクチャ。
なので、外見が変わってしまう主人公ウジンを演じる俳優さんは一人ではなく、大勢の俳優、女優さんがクレジットされているのですねf(^ー^;。
そうなると人に会う仕事ができない主人公(ウジン)は…、
(だって、まず会社に就職できないですから!面接で合格しても、翌日には顔も年齢も変わって、“君、誰!?って、なってしまいます(;'∀')。
インターネットを生かして家具デザイナーとして生きています。そんなある日、アンティーク家具屋で働くイスという女性に出会い、その真摯な仕事ぶりと美しさに惹かれていきます。意を決してデートに誘おうとするのですが、これがなかなか・・、うまくいかない。
なぜって、そうなんです(-_-;)。寝て起きると変わってしまうという"外見"は、自分の思い通りにはならない!!
だから、ジッと待つしかないのですね。イケメンになるその日の朝を・・!
("^ω^)
映画では、朝目覚めたウジンの姿が変わっていく場面を一瞬のカットで次々と見せていくので、わずか数秒の出来事なのですが、実際は、丸一日(一度寝て起きるまで)じっと待っているので、何日も何週間もかかる。
そして・・!、ついに来ました!
その日が。
イケメンで朝を迎えたのです。
キタァ---!( `ー´)ノ って感じでしょうね。
ウジンは、お客として家具のデザインなどの話で意気投合。そしてデートに誘います(やっぱそこは圧倒的にイケメン有利でしょう)。とってもいい雰囲気になる二人(#^^#)
しかし、寝てしまっては"同じ顔"を保つことができないウジンは、なんと3日連続で寝ずにイスと会うのです!
ここが厳しい!3日連続で寝ないって!? 限界ですね。。
ウジン↓"今日は徹夜しよう!寝なければ同じ姿でいられる"
当然眠気には勝てません。
うっかり電車で寝てしまい起きると全く別の顔に・・・。
しかも、イケメンとは程遠い、ハゲ散らかったさえないオヤジになってしまった。
ウジン↓"僕を待ってる このまま消えたくない"
これは!? 超ショック!。
次に会う約束までしているのに・・、
はたして、これから、ウジンはイスに真実を話すことができるのか?
そして、イスは・・、そんな体質を信じことが出来るのか?
彼女にとって翌日出会うウジンは、外見ではすべて初対面なんです。そんな状況で、恋などできるのでしょうか・・?
■オフィシャルサイトより
家具デザイナーのウジンは18歳のときから目覚めると心以外の姿、性別、国籍等の全てが変わるようになってしまった。男、女、老人、子ども、外国人…。
人に会う仕事ができないため、才能とインターネットを活かして活躍している。そんな彼の “病気”のことを知っているのは母と親友だけ。
ある日、アンティーク家具店で働く美しいイスに出会い、一目で恋に落ちてしまう。
彼女に会いたい一心で、毎日初めてきた客のようにお店に通う日々。彼女に告白する“見た目”になる日を待って、ついにデートに誘い、ふたりはロマンティックな3日間を過ごす。
しかし、同じ姿でいるため3日間徹夜をしたウジンは、うっかり電車で寝てしまい起きると全く別の顔に・・・。
ウジンはイスに真実を話すことができるのか?
イスは、毎日姿が変わるウジンの愛を受け止めることはできるのか?
最高に特別な恋が今はじまる!
奇抜すぎる!
以前同じ韓国映画で『怪しい彼女』というファンタジー映画をご紹介しました。日本でもリメイクされたのでご存じの方も多いかと思います。
こちらの設定は、“見た目は20歳(ハタチ)、中身は70歳!という若返りがテーマの映画。
感想はこちら ⇒ 映画『怪しい彼女』韓国版 感想!シム・ウンギョン vs 多部未華子
しかし、
『ビューティー・インサイド』は、そんな設定がままごとみたいに見えてきます!
なんてたって、中身は30そこそこの男なのに、見た目は、70歳どころか性別も変わってしまうのですから!
むちゃくちゃだ(  ̄▽ ̄)
さて、そんな無茶苦茶な設定でも、テーマはいたってシンプルです。
初めにも書いたように、
本当に大切なのは、見た目か中身か!?です!
もちろん、伝えたいのは、きっと、
本当に大切なのは、見た目ではなく中身だ!
ということだと思うのですが、はたして、そうなんでしょうか?
「人は見た目が9割 」(新潮新書) とか、「やっぱり見た目が9割」 (新潮新書)竹内 一郎 (著)とか、そんなベストセラー本がありましたけど、これは否定しません。
よく"人の内面は外見に現れる"なんて言ったりしませんか!?(しないか!?)
まあ、そこは置いといて・・("^ω^)
"外見"が人の"内面"を形成していくという側面は絶対あると思うのです。
ウジンは、これまで毎日違う外見だからこそ、外見を気にしなくてよかった。と、言えないでしょうか!?
これまで恋などあきらめていたウジンが初めて恋の機会を得て、あらためて、自分の容姿に向き合わなければならなくなります。
そこでウジンは、それまでのウジンでいられるのか!?
自分自身を愛することが出来るのか?
これまでに味わったことのない不安や(イスを)失う恐怖や猜疑心などが生まれて、優しさや思いやりといった人を愛するために必要な心(内面)が崩れていくことだってある。
なんてことを考えてしまいました(-_-;)
人の心はうつろいやすい。
さて、ウジンは勇気を振り絞ってイスに自分の体質を告白します。告白するときの姿は女性でした。
ウジン↓"僕です。僕がキム・ウジンです"
告白されて戸惑うイス。
当たり前です。
きっと、"はぁ!?"、ってなります。なにふざけてんだと!!
普通は信じないですよね。
でも、変化していく瞬間を見てしまえば、信じないわけにはいきません。※そんな瞬間の場面は出てきませんが・・。
ウジン↓"明日の朝、別の姿になっても大丈夫!?"
イスにとって毎日外見が変わる(しかも性別も年齢もそのすべてが変わる)というのは、逆に言うと、外見などあってないようなもの。
目をつぶっているようなものです。
だから、心(中身)だけがクローズアップされる!
ただ、これが、もし、ウジンの外見が、ある日を境に、50代60代のさえないオヤジに固定されてしまったとしたら・・、イスは彼を愛し続けることができるのか・・?
ウジン↓"チンピラみたいな顔して、ロマンチストかよ"って
本当なら、そこで初めて、人は「見た目」より「中身」というテーマの本質に迫れると思ったりして・・。
~~~~~
さて、この映画の魅力は、なんといってもイス役のハン・ヒョジュ(29歳)さんですね。
韓国を代表する女優さんとのこと。
その自然で知的な美しさ。優しさが伝わってくる表情。派手な美人さんというわけではないけどそこがいい。彼女だからこそこの映画に説得力を与えたのかと。
やっぱり外見より中身なんだねっていう説得力を。
そして、もう一人!?
主人公キム・ウジンを演じる21人!(そんなにいたっけ?)
この映画の上手いところは、18歳まで(普通の生活をしていた頃)のウジンの姿を私たちに一度も見せないところ。回想シーンはもちろん、昔のアルバムなどの写真も一切。
もし一度でも見せていたら、"本当の・本物のウジン"というイメージが脳裏に焼き付いて離れなくなっただろうと思います。
しかし、結局分からずじまい。
自分が何者なのかが分からないという彼の不安や恐怖を少しでも共有できる演出だと思いました。
イスのセリフ:「一緒に行った場所もお店のメニューも全部覚えてるのに、彼の顔だけが思い出せない」って。
このセリフに、この映画の設定の"切なさ""悲しさ"がすべて込められています。
なんか、初恋の人ってそんな感じになってきませんか?何年、何十年もすると顔はよく思い出せないけど、淡い恋心だけはしっかり記憶しているみたいな・・("^ω^)(違うか!?)
※ウジンの顔は確かにすべて覚えてはいないけど、ただ、最後までなんとなく頭に残っていたのは、3日間寝ずに頑張った時のウジン(パク・ソジュン)の容姿なんですけどね。
ウジン役で『怪しい彼女』に出演していたイ・ジヌクさんも登場
もう一人。この映画で重要な役割なのがウジンの親友サンベク。(イ・ドンフィさん)
彼の体質を知っている唯一の友人(幼なじみ)。
あまり深刻に考えずに彼の外見の変化を自然に受け止め接します。
とってもいい奴なんだけど、面白いのが、ウジンがイケメンの時はクラブでナンパさせたり、ある時はウジンがタイプの女性だったりすると、一度でいいからヤラせてくれと頼んだり・・、
ウジン↓"バカじゃないの!? 絶対ダメ"
気持ちは分かるけど・・、それはアカンやろ!!って。ヒヤヒヤもんです。
ただ、そんな普通の!?態度がウジンにとっては気をつかわず安心できるってことなんでしょうね。
~~~~~
ウジンはこの特異体質によって、世間から自らを隔離し、ひっそり暮らしていかざるを得ない生活の大変さは、想像しようにも難しいのですが、つまり、感情移入できそうで出来ないのですが、
イスに対しては、いろいろと思うところはあります。
彼から特異体質をカミングアウトされ、一度はそれを受け入れ、逆に彼のそんな体質を楽しむ余裕があったりして、幸せな毎日を送るものの、その内、いろんな障害が発生することに気がつくのです。
例えば、同僚からは、いつも違う男とデートしているとか噂されたり(それは正しいのだけど)、彼氏を紹介してくれないとか、親にも紹介できないし、ましてや結婚なんて・・(;´・ω・)
でも何がつらいって、彼と待ち合わせした時の些細な出来事で。
一度、ウジンが待ち合わせの際、イスに意地悪するのです。
"僕を探してごらんと"
ウジン↓"ごめん、ちょっとふざけただけだ"
待ち合わせ場所にいても、彼女からウジンを探すことはできません。
だって、一体どんな容姿なのかが分からないのだから。
付き合い始めは、一体今日は彼がどんな姿で現れるのか楽しみでさえあったとしても、それがずっと続けば、不安になってくる。
イスに、一気に不安が襲ってきます!とっても不安げなイス(ハン・ヒョジュ)の表情。
そんな自分の不安をもてあそぶウジンに腹が立ち怒ってしまうイス。
そこから、この設定のつらさや不安が恐怖が私たちにも襲ってきます。
決して、毎日が楽しいなんて・・、あるはずがないと。
(;´・ω・)
もしかしたら、まったくタイプでない容姿をしたウジンに身体を触られることもあるかもしれない。
でもイヤとは言えない。中身は彼なんだからと自分に言い聞かせて。
そんな我慢もしていたのかもしれません。
もしかしたら・・(*ノωノ)
自分でも気がつかないうちに、体調を崩すイス。
そんなイスを見て、これ以上彼女を傷つけたくないウジンは、身を引くことを考え始めます。
別れることを決意する2人。
別れを告げられた時、イスは・・、ちょっとホッとする自分がいる。
~~~~~~
それから月日が流れます。
ウジンと別れて、またそれ以前の平和な日常に戻ったイス。
~~~~~~
そんなある日、ウジンが以前聴かせてくれた「アマポーラ」という曲を耳にします。
https://youtu.be/HkKaSPW5ypU
ふいに、ウジンとの楽しかった幸せだった日々がよみがえってくる。
イスの独白
あの時の私は一体何を恐れていたのか?
世間の目なのか、それとも不安!?
あなたがいなくなって、そのどんな思いでもつらくなかったと今は思える。
泣き崩れるイス
体調を崩してしまったつらい思い出よりも、ウジンとの幸せだった日々が愛しい。
一方のウジンは、イスと離れるべく、遠い国(チェコ)に旅立っていました。
きっと近くにいたら、忘れることなどできなかったのでしょう!
初めて自分のことを理解してくれた異性の友人であり恋人であり、そしてそれが最後の体験だと思ったら・・。
※チェコっていうのが渋いけど(^_^;)
ある日、インターネットで見つけた掘り出し物のアンティーク家具の椅子を見て、何かを感じ取ったイス。
きっと、それはウジンがデザインしたものに違いないと。
親友サンベクに送られてきていたチェコからの郵送物を見て確信します。
意を決してチェコに向かうイス。
ウジンが住むアパートのベルを鳴らすイス。
ウジンさんはいらっしゃいますか?
もちろん、ウジンの外見は、これまで見たこともない男性。
それでもイスは、それがウジンだと分かった!
ウジンは、"考えることが山ほどある。時間が必要だって 、誰かが言ってた"
そして、イスは・・!
ぜひラストは本編をご覧ください。※っていうか、結局この映画の奇抜な設定は、観てみないとその面白さは決してわからないかと・・("^ω^)
~~~~~
この映画の問い
本当に大切なのは、見た目か中身か!?
その答えは・・、
・・
・・・、
観た人の分だけ答えがあるような気がします。一人一人想いは違う。
そして私は・・、
相手の"見た目"、"中身"
なんて、どうでもいいのかも。
いや、見た目は大切です!だって、イスの見た目がウジンの好みでなかったらそもそも惚れたりしなかったと思うから。
イスだって、どんなに自分のことを想ってくれていたとしても、見た目がオヤジや女性だったらそもそもウジンとはデートには行かないでしょう。
もちろん、中身が大切なのは言うまでもないこと。
だから、どっちでもいい。どっちも大切!当たり前だけど。
問題は、自分自身が相手に対してどう向き合うか。信じるか。
なんだと思いました。
《相手の》見た目とか中身とかじゃなく、
自分です!
自分がどこまで相手を、自分を信じることができるか、正直に生きることが出来るか、貫くことが出来るか、思いやることが出来るのか!?
そこなんだと思いました。
では、なんへんです。
映画『ビューティー・インサイド』なんへん:58
https://youtu.be/76dQfMS2n0kガッツリ「ラブストーリー」はちょっと・・("^ω^)。
でも、安易な"ラブコメ"にも飽きた、なんて時に、気軽に観て頂けるファンタジードラマです。
見た目か中身かなんて、いろいろ書きましたが、気にせず笑って感動して観てください。
もしかしたら・・・、『怪しい彼女』みたいに、日本でのリメイクあるかもね(^_^;)
以上