目 次
皆さま、明けましておめでとうございます。m(_ _)m
今年も"なんへん.com"をよろしくお願いいたします。
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さて、昨年12月29日のボクシング世界戦に続き、大晦日も恒例のボクシング祭りとなりました。
しかし日本のボクシング界は大変な賑わいとなってきましたね( `ー´)ノ
もう誰が!どの団体の!どの階級で!チャンピオンになっているのか、わけが分からなくなってきました(^^ゞ
では、31日初めの試合から
① WBO世界ミニマム級タイトルマッチ
王者:田中恒成(畑中)対 ビック・サルダール(同級4位・フィリピン)
肝心な挑戦相手について・・パッキャオやドネアを生んだフィリピンからの刺客。同級4位ビック・サルダール(25歳)は、アマチュア時代の2010年広州アジア大会で銅メダルを獲得後プロ転向。戦績は12戦11勝(9KO)1敗。これまで9連勝中のハードパンチャー!
20歳の王者田中恒成選手は、日本最速のプロ5戦目で世界チャンピオンとなった"中京の怪物"!はたしてどんな戦いを見せてくれるのか!
私は初めて見る田中選手、ミニマム級にしては体格が良く相手のサルダールより一回り大きい。これは減量がきつそうです。
さて、始まりました。さすがプロ5戦目で世界チャンピオンとなった中京の怪物。落ち着いています。しかし、それ以上にいいのは挑戦者サルダール選手。フィリピンの選手は、噛ませ犬的な弱々しい選手と実力者と本当に二つに分かれるものですが、サルダール選手は明らかに後者のいい選手です。ストレートも伸びてきてパンチもありそう。KO勝ちが多いのも納得。 これはいい試合になりそうな予感。
なかなかパンチを当てられない田中選手。それでも時より当てるボディーが効果的か!
挑戦者やや優勢で進んだ5R。相手の右ストレートをテンプルに食らい生涯初のダウンを喫してしまいます。なんとかゴングに救われた形になりました。挑戦者は本当に"当て勘"が良い選手です。
さあ、どうなる6R。"中京の怪物"の真価が問われるところ。
ダウンを喫したものの、それほどのダメージはなさそう。と、一瞬のスキをついて1Rからコツコツ当ててきたボディが挑戦者の右わき腹をえぐって相手がたまらずダウン!なんとそのままKOとなりました。
6ラウンド2分15秒ノックアウト!
素晴らしいボディへのパンチでした。おめでとうございます!
田中選手、まだ6戦目とは思えないほどの冷静さで試合を振り返っていましたが、本人も語ったように、このままミニマム級で戦い続けることはなさそうです。
2階級制覇も間違いないでしょうが、う~ん、これからは複数階級制覇は当たり前になってくるのでしょうか!?
その流れ、なんか・・、微妙ですね(;´・ω・)
② IBF世界ミニマム級タイトルマッチ
王者:高山勝成(仲里)対 ホセ・アルグメド(同級8位・メキシコ)
挑戦者アルグメドの戦績は19戦15勝(9KO)3敗1分け、27歳。王者高山選手は、ボクシング4団体(WBA、WBC、IBF、WBO)すべてで王者となった日本初の選手(32歳)。今回が3度目の防衛戦ですね。高山選手の特徴は何といっても細かい連打と驚異的な粘り!高山選手は自分のペースに持ち込めるかが鍵となりそうです。
試合開始後早々の2ラウンド目に偶然のバッティングで左まぶたを大きくカット。これは苦しい立ち上がり。しかしその後は一進一退の攻防が続くも8Rにまたもバッティングで今度は右目尻をカット。結局9R終了後に負傷判定となり2-1という僅差で敗れてしまいました。挑戦者の変則的なパンチと頭から突っ込んでくるスタイルに苦しめられました。カットさえなければいつもの高山選手の泥臭い試合展開となっていただけに勝てる試合だったかもしれませんが、いかんせんパンチがない高山選手はいつもギリギリの戦いになってしまいます。
この敗戦で、期待されていたWBO王者田中恒成との統一戦がなくなりました。残念です(;´∀`)
③ WBA世界フライ級タイトルマッチ
王者:井岡一翔(井岡)対 フアンカルロス・レベコ(同級2位・アルゼンチン)
挑戦者の説明の必要はないですね。4月以来のリベンジマッチです!前王者の意地がどこまで井岡選手を苦しめるのか。
試合が始まって、井岡選手の調子の良さが伝わってきます。井岡選手のジャブとボディがよく当たります。序盤は井岡選手優勢で試合が進んでいきますが、レベコ選手もあきらめません。ハートが強い選手です。中盤以降レベコ選手も盛り返してきます。
しかし、11ラウンド、井岡選手得意のボディでついに崩れるレベコ選手。そのままTKO勝利で井岡選手が2度目の防衛となりました。
今日の井岡選手は、積極的にKOを狙いにいった感じがしました。ここ最近はクラスを上げたせいか、判定勝ちが多く物足りなさがありましたが、久しぶりに強い井岡選手が戻ってきた感じですね。
これなら、一昨年(2014年)初の一敗を喫した現IBFチャンピオンのアムナット・ルエンロンにWBAベルトをかけてのリベンジ統一戦を見てみたいですね!もちろん、WBAのスーパー王者でWBO王者でもあるファン・フランシスコ・エストラーダにも挑戦してもらいたいですね。
④ WBA世界ライトフライ級タイトルマッチ
王者:田口良一(ワタナベ)対 ルイス・デラローサ(同級7位・コロンビア)
"強(つよ)かわいいチャンピオン"というニックネームで売り出し中の田口選手29歳。一見ひ弱な感じに見えますが、これが意外や意外負けん気が強く根性がある。
それもそのはず、あのWBOスーパーフライ級王者"怪物"井上尚弥と対戦し、井上が唯一KO勝ちできなかった相手(井上の判定勝ち)がこの田口選手です(ほめているのかわかりませんね(^^ゞ)。
挑戦者ははるかに強面のデラローサ選手30歳。戦績は、24勝(14KO)5敗1分。KO率は6割届かず。それほどハードパンチャーではなさそうです。
しかし、29日からここまで多くの世界戦を見てきて、ちょっと疲れてきました。もう、ちょっとやそっとの試合では驚かなくなってきている感じ・・(;´∀`)
試合が始まって、その強面通りにグイグイ前に出てくる挑戦者。なんとかジャブでかわす田口選手。かなり動きが硬く緊張しているのか!? 序盤は手数が多いデラローサ選手に押され気味です。しかし、大振りで強振してくるデラローサ選手はスタミナが後半まで持つのか?
5R田口選手のワンツーとボディがよく当たり始めます。やっぱり田口選手根性とスタミナありますね。そして迎えた9R、スタミナのキレたデラローサに対して田口選手のボディ攻撃ラッシュ!相手は手が出なくて防戦一方となりラウンド終了。これはいけそう!と、思って見ていたら、10R挑戦者が立ち上がらず棄権となり試合終了!
見事田口選手がTKO勝ちをおさめました!
先ほど、"もうちょっとやそっとの試合では驚かなくなってきている"と言いましたが、いやいやどうして、この試合は後半に来てグングン前のめりになって応援してしまいました。いい試合でしたね!
挑戦者も強かったですが、しかし、井上尚弥選手ほど強くはなかった、ということです!( `ー´)ノ
さて、これでまたライトフライ級は大変なことになってきました!!
WBA王者:田口良一 / WBC王者:木村悠 / IBF王者:八重樫東 と、3人の世界王者が並びました。
田口選手の次の対戦相手はどうなるのでしょう。
すでに現WBC王者の木村選手とは4年以上前ですが対戦して勝っていますので、ここは八重樫選手との統一戦でしょうか。しかし、先日激闘を演じた八重樫選手と今日苦しみながらも勝利した田口選手の戦いは、見たいようで見たくない一戦かもしれません。
これで田口選手曰く!"これからは強かっこいいチャンピオン"と呼んでください!とのこと。
う~ん、それでもやっぱり田口選手に似合うのは"強(つよ)かわいいチャンピオン"ですね!
⑤ WBA世界スーパーフェザー級タイトルマッチ
スーパー王者:内山高志(ワタナベ)対 オリバー・フローレス(同級6位・ニカラグア)
さあ、真打「ノックアウト・ダイナマイト」登場!!待ちくたびれました!(;^ω^)
24戦23勝(19KO)無敗1分 KO率83%! これが日本単独2位となる11度目の防衛戦です。
不安があるとしたら、これまでの戦いで蓄積されてきた疲労!?それとモチベーションくらい。
というのも、日本歴代最高の12度防衛記録を持つあの具志堅用高氏が負けた際、その理由が確か、激戦で蓄積された疲労だったんですよね。でも、内山選手のこれまでの戦績と戦いをみると、初防衛から10度目防衛まで10ラウンド以上戦った試合がわずか2試合。どつきあいという試合もほとんどないのじゃないですかね。これなら疲労の蓄積もまだまだないのかなと思います。
モチベーションに関していえば、今後、海外でのビッグマッチを計画しているとの話もあり、絶対負けられない一戦!
気合も十分かと思います。
対する挑戦者フローレス選手。戦績は30戦27勝(17KO)1敗2分のサウスポー。内山王者の戦績と比べるとどの挑戦者も見劣りします。多分唯一の強みは24歳という若さか!?(;^ω^)
さあ、試合が始まりました。冷静に相手をみているチャンピオン内山選手。すきがありません。やはりパンチの正確性で内山選手に分がありますが、これまでの数々の世界戦に比べるとかなり大人しい立ち上がり。
さあ、どうなるのかと思った矢先の3ラウンド。相手が振ってきたところをかわして左ボディ一発!一瞬の出来事で何が起こったか分かりませんでしたが、相手が悶絶しながら倒れてしまいました。見事なKO勝利で11連続防衛をあっさり達成!
マジで強すぎますね!!
このクラスになってくると、一発もらったらどうなるか分かりませんが、そうなる前に相手を倒してしまう強さがあります。
さて、こうなると次はどうしますか?
ラスベガスでのV12でしょうか。複数階級挑戦がトレンドになりつつある日本ボクシング界ですが、11度という防衛回数は偉大なチャンピオンの証だと思います。
その中で他団体王者との統一戦が可能ならば挑戦してほしいと思います。
2015年日本ボクシングの大トリを見事なKO防衛で締めくくってくれた内山チャンピオン!
本当にありがとうございました ^^)
2016年の日本ボクシングは一体どんなドラマを見せてくれるのでしょう!?
日本人チャンピオンの運命は!?さらに盛り上がることは間違いなさそうです。楽しみです!
では、年末ボクシング世界戦"なんへん"です!
① IBF世界ライトフライ級タイトルマッチ
挑戦者:八重樫東 対 王者ハビエル・メンドサ(メキシコ) なんへん:61② WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ
王者:井上尚弥 対 同級1位 ワルリト・パレナス(フィリピン) なんへん:58③ WBO世界ミニマム級タイトルマッチ
王者:田中恒成(畑中)対 ビック・サルダール(同級4位・フィリピン)なんへん:55④ IBF世界ミニマム級タイトルマッチ
王者:高山勝成(仲里)対 ホセ・アルグメド(同級8位・メキシコ)なんへん:51⑤ WBA世界フライ級タイトルマッチ
王者:井岡一翔(井岡)対 フアンカルロス・レベコ(同級2位・アルゼンチン)なんへん:60⑥ WBA世界ライトフライ級タイトルマッチ
王者:田口良一(ワタナベ)対 ルイス・デラローサ(同級7位・コロンビア)なんへん:57⑦ WBA世界スーパーフェザー級タイトルマッチ
スーパー王者:内山高志(ワタナベ)対 オリバー・フローレス(同級6位・ニカラグア)なんへん:62以上
Mr.なんへんでした。