業界の関係者でもないのに、やたら視聴率に詳しい人がいます。
ほぼ毎日視聴率速報なんかをチェックしているそうです。
何がそんなに面白いのかよく分かりませんが、まあ確かに番組によっては、気にならないといえばウソになるかもしれません。
視聴率については、調査会社である㈱ビデオリサーチの視聴率ハンドブックにこう書かれています。
「視聴率は、テレビの番組やCMがどのくらいの世帯や人々に見られているかを示すひとつの指標です。
サッカーやプロ野球などのスポーツ番組、大事件が起きた時の特別番組などの視聴率から「国民の関心の高さを探る」ことや、視聴率の移り変わりから「社会の動きを知る」といった、社会調査的な側面で利用されることがあります。」
それともう一つ。
「視聴率データは、広告出稿社(者)、テレビ局、広告会社が広告取引をする際に、テレビの媒体力や広告効果を測るひとつの指標として利用されています。さらに視聴者がテレビをよく見る時間帯やよく見る番組を知ることで、番組制作・番組編成に役立てる、いわゆるマーケティングデータとしても活用されています。」
なるほど(・.・)、先ほどの視聴率おたくの人は、テレビに広告を掲載するわけではないので、国民の関心の高さや社会の動きを知ろうとしているわけですね(@_@;)
確かに、スポーツ中継などは、国民の関心のバロメーターになりそうです。
まあ、それを知ってどうするの? って感じではありますが、興味はあります。
そうした関心や興味を除けば、結局、視聴率って、広告の為にある!わけですよね。
番組制作・編成に役立てるマーケティングデータとしての活用も、要するに広告枠を幾らで売って/稼ぐことができるかということです。
また当然ながら(先ほどの視聴率ハンドブックにも書かれているように)、“視聴率は、テレビの番組やコマーシャルが「どのくらいの世帯や人々に見られているのか」という視聴の量を示すひとつの指標”であって、必ずしもテレビ番組そのものの価値や質的な評価を直接的に示すものではありません。
そりゃそうです。視聴率が番組の価値を正しく評価など出来るわけがありませんから(^_^;)
で、最近こういう話題の時に出るのが、現在の様々な視聴環境がある中で、実際の「視聴の量」を㈱ビデオリサーチの視聴率が正当に表しているかどうかということです。
現在の視聴率では、「録画再生視聴」や「携帯端末などでのワンセグ放送視聴」「ネット配信」は含まれていませんので。
そこで新たに言われているのが、「録画再生率」ですね。
本当に見たい番組は、録画して後でじっくり見たいという方も多いのではないでしょうか。
特に、録画機器がVHSビデオからハードディスクに変わって飛躍的に録画が簡単にできるようになったわけですし。
だから、人気のバロメーターとしての視聴率はもはや体(てい)をなしていないと。
それは、間違いないと思います。
で、「視聴率」+「録画再生率」が、より国民の関心の高さや社会の動きを知るための指標となるわけです。
(それを一視聴者の私たちが知ったところで、せいぜい好奇心を満たすほどのことしかありませんけど)
そうなると、「視聴率」に残された価値は、もう「広告の為」だけとなります。
なぜって、番組を録画したら、皆さんほぼ間違いなくCMスキップさせちゃいますよね。(まあ中にはCMもじっくり見たいという人もいるのでしょうが・・。)
だから、どんなに面白くて質が高くて人気があるテレビ番組でも、録画されちゃったら終わりなんですね。
広告主にとっては!!
だって、広告見てくれない(飛ばされちゃう)のだから(@_@;)
なので、番組の「録画再生率」なんて、どうでもいいのです。
広告主にとっては!!
だから、民法テレビ局にとっても、「録画再生率」なんてどうでもよくなるわけです。
広告主にとっては、やっぱり生で見てほしい(CMまで見てほしい)ですよね。
私が広告を出していたらそう考えます。
そうなると、やっぱりニュースとか、スポーツ中継とかになるのでしょうかね? 出来れば“生”で見たいですもんね。
本来の視聴率の目的=“テレビの番組”やCMがどのくらいの世帯や人々に見られているかを示すひとつの指標としては。← 「テレビの番組」の部分はもう指標としては有効ではなく、なぜなら録画して見る人もかなりいるので、ただし、CMは、生でしか見る人がいないので、CMの指標としてはまだ生きている。
「サッカーやプロ野球などのスポーツ番組や大事件が起きた時の特別番組」であれば、生で見たいので、その視聴率からは「国民の関心の高さを探る」ことや、視聴率の移り変わりから「社会の動きを知る」といった調査は今でも有効かもしれない。
といったところだと思います。
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ただし、この視聴率には、もう一つ大きな役割があると思っていまして、
それは、NHKに対してです。NHKにとっては広告は関係ないわけです。
皆様国民の受信料で成り立っているわけですから、広告は関係ありません。
CM収入で成り立っている民放は、誰にも見向きもされないいい加減な番組ばかりを制作していたら、広告収入が減って会社がつぶれることになります。
だから必死です(番組の善しあしは別としても)。
しかし、受信料で成り立っているNHKは、どんなにいい加減な番組を作っても、手抜きな番組を制作しても、つぶれることはありません。安泰です。
とすれば、番組の価値の指標として、NHKこそ「視聴率」+「録画再生率」を気にしなければならないと思うのです。
各番組に対する国民の関心の高さを気にする必要がNHKにはあるのです。
NHKが制作する番組が、誰にも見られていなければ、また満足させられていなければ、受信料を払うだけの価値がもはやないということになります。
NHKの番組に月額1,310円という価値があるのかどうか。
ちなみにWOWOWは、月額2,484円です。その中には、劇場公開された映画、未公開なレアな作品、錦織のグランドスラム、アーティストの生ライブ、リーガ・エスパニョーラ、海外ボクシングのビッグマッチなどがあり、月額料金で十分ペイできる番組構成だと思っております。
これは、他のCS放送でも同じこと。
自分で納得できるものであれば幾らでも払います。
放送法に守られて、誰も見ていないような番組、または、もうネットで「無料」で代用できる程度の番組を制作し続けているのだとしたら、それこそNHKの存在価値はないと断言してもよいのではないでしょうか!
国民が、それを判断する手段として、全番組の「視聴率」+「録画再生率」をNHKは自ら公開する必要があると思います。
例えば、視聴率が1%もないような番組であれば、本当にそれを必要としている人がどれくらいいるのか、精査する。
必要がない、または無料で代替えがきくような内容(現代ではネットで十分可能です)であれば、打ち切る!そして余った時間は放送しない。人員も削減。受信料も半額にするなどいろんなことができるはずです。
公共放送といって、あぐらをかいていることがないよう、
「視聴率」+「録画再生率」を全番組公開して徹底的に活用して頂きたいと思います。
それからです。
NHK受信料「義務化」などと、ふざけたことを言うのは。
関連して、こちらのコラムもどうぞ
⇒「NHKなんていらない!? NHK受信料「義務化」絶対反対!」
以上
Mr.なんへんのコラムでした