リドリー・スコット監督 マット・デイモン主演『オデッセイ』観てきました!
火星に一人置き去りにされた宇宙飛行士のサバイバルドラマです。
この映画、出来れば、映画館で観て頂きたい!( `ー´)ノ
その理由(わけ)は。
その映画にふさわしい観賞法というものがあるのなら(あると思いますが・・)、
火星に一人取り残されるという雰囲気を味わうのに30インチほどの液晶テレビではどうにも物足りないから(^^ゞ
最低でも100インチの画面で周りは暗くして主人公の孤独や絶望感を味わいたい。
※でも、できれば映画館。スクリーンも大きければ大きいほどよい。
しかもその館内に自分一人だけというのが理想(絶対ムリだけど(^_^;)
※ちなみに、300席クラスの館内のスクリーンの大きさ【5.5×13m】の場合、インチにすると約555インチです(デカ)!
そうして少しでも、主人公に近づき、感情移入してドラマの世界に入った方が確実に楽しめます。
この映画、自分の視界(スクリーン)に入るものは"火星の岩と砂"、そしてマット・デイモン。
↓スクリーン↓
・・
火星の岩
・・、
マット・デイモン
・、
火星の砂、
・・、
マット・デイモン
火星の嵐
マット・デイモン
・・、
時よりNASA
・・、
マット・デイモン
NASA
・・、
宇宙空間
・・、
マット・デイモン
そんな感じ (;´∀`)!?
上映時間は、142分。
初めは、どうやったらこの一人芝居みたいになりそうなシチュエーションで2時間も持たせるのか疑問でした。(多分、私の集中力を維持できる時間は頑張って150分!)
途中で飽きてしまう!眠くなってしまうのではと。そうした苦痛はイヤだなぁと・・、
まあ、そこはリドリー・スコットを信じたわけですが・・(^_^)
火星に一人取り残されたマーク・ワトニー(マット・デイモン)が、宇宙飛行士であると同時に「植物学者」でもある自身のキャリアを活かして、火星で生き延びるための方法を考え、そして実行にうつしていきます。
例えば家庭菜園的なことから始まり、もっと科学的知識を駆使して生きていく上で必要なものを作り出していったり・・。
その過程が見応えあります。
絶対自分では真似できないことを次々と実行にうつしていくその知恵と行動力に感動すら覚えます!
でも、さすがです!リドリー・スコット
実際、マット・デイモンの一人芝居に多くの時間が使われますが、これは脚本の力も大きいのでしょうね!
へたなアクション映画なんかより、よっぽど緊張感あり、ドキドキあり、さらに上記にあるように知的好奇心をくすぐる設定あり、
そしてユーモアあり+場違いで最高のディスコ音楽ありとまったく飽きることなく、2時間という時間はあっという間に過ぎていきました。
で、この脚本は、「アカデミー賞脚色賞」にノミネートされています。
※「脚色賞」とは、小説や舞台などから起こされた脚本のこと。原作小説はアンディ・ウィアーの『火星の人』(2011年出版)
リドリー・スコット(78歳)といえば
「エイリアン」 (1979)、「ブレードランナー」 (1982)という2大SF映画の監督です。最近では、「プロメテウス」 (2012)というエイリアンの前日譚もありましたね。現代劇はともかく非日常的な作品(当然SF作品含む)に関しては、絶対観に行きたい監督の一人です。
※非日常的な作品:「グラディエーター」 (2000)とか「ハンニバル」 (20001)も面白かった~!
それにしても現在78歳でこの感覚!
スゴイの一言です!
マット・デイモン(45歳)といえば
『オデッセイ』を観てつくづく思いました。本当に不思議な役者さんだと思います。
物静かで品のいい青年役が適役かと思えば、「ボーン・アイデンティティ」(2002)ではまさかのジェイソン・ボーン役でキレキレのアクションを披露し、アクションスターの仲間入りかと思いきや、「プロミスト・ランド」(2012)では社会派の硬派な役にハマったりと幅広くいろんな役を違和感なく演じられるという稀有な役者さんだと再認識。
根底にある(すべてに通じている)のは、真摯で真面目な青年ということ。
マット・デイモンなら主演でも脇役でも安心して観ていられます。
そして今回もしっかり役作りしています!
初めは鍛え上げられた肉体が、食べ物も残り少なくなり1日1食もままならない中、当然やせ細っていくのですが、その姿を目の当たりにした時、一気に現実の世界へ引き戻されました。
ここは火星で、水も食べ物も限りがある極限状況であったのだと・・。
一瞬、ハッとさせられる場面でした!
※そして、『オデッセイ』では、アカデミー主演男優賞にノミネートされていますね。
受賞はちと厳しいような気がしますが、どちらにせよ、マット・デイモンの演技には十分満足しました!
ディスコ音楽といえば
『オデッセイ』を盛り上げる重要なファクターとして強く印象に残っているのが70~80年代の陽気なディスコミュージックです。舞台設定として、取り残される前の6人のクルーの隊長メリッサ・ルイス(ジェシカ・チャステイン)が置いていった、そして唯一残された音源。それがディスコ音楽だったと。
最初のうちマーク・ワトニー(マット・デイモン)は、その音楽の趣味の悪さにルイスに毒づく(彼女は知る由もなし)のですが、その場違いな、でも陽気な音楽が、絶望的な状況をなごませ、かつ活力を与えてくれるのです。
さらに、映画自体も間延びしそうなストーリーに軽快なテンポが生まれ、ちょっと楽しくなるという不思議な感覚を味わえました。
例えばこんな音楽が流れてきます↓
グラミー賞を5回受賞したディスコ・クイーン/ドナ・サマー(Donna Summer)のHot Stuff (1979年)
他には、スウェーデンが生んだ世界的ポップ・ミュージックグループ/アバABBAのWaterloo(1974年)
ノリノリでしょ(^^ゞ
35年以上も前の古い曲ですが、どこかで聴いたことあるのじゃないですか?
初めは場違いな選曲かと思われたディスコサウンドですが、一人残された火星で“死”を待つばかりという極限の状況で、クラシック音楽でも聞かされたら気が滅入ってしまいます。
(隊長メリッサ・ルイスのおかげです(^O^)
こんな曲を選択するなんて・・、『オデッセイ』の監督含めた製作陣、やりますね~( `ー´)ノ
他、印象に残っていることを一気に書いちゃいます。
まずは、先ほど出たメリッサ・ルイス隊長役のジェシカ・チャステイン(38歳)さん
登場時間は長くはないですが、その存在感はさすがです!
アカデミー賞助演女優賞にノミネートされた『ヘルプ 〜心がつなぐストーリー〜』でとても印象的な演技を見せて頂き、その後も『欲望のバージニア』では心に傷を持った大人の女性を演じると、さらに今度はアカデミー主演女優賞ノミネートされた『ゼロ・ダーク・サーティ』や『インターステラー』と、今最もノっている女優さんの一人ではないですかね!?
とにかく、何か印象に残る表情と芯の強さを体現できる女優さんだなあと思います。
NASAで働く人々の中で一番印象に残っている俳優さん
ビンセント・カプーア役のキウェテル・イジョフォー(38歳)さん。意外とまだ若い(;^ω^)
アカデミー作品賞を受賞した『それでも夜は明ける』の主演で一気にメジャーの仲間入り!?
まだ作品観ていないので、昨日の演技を見て近いうちに観ようと決めました!
ラストは、(ネタバレなし)なので書きませんが、静から動へ、手に汗握るシーンが用意されていますよ!
初めにも書きましたが、ぜひ、劇場で観ることをおすすめいたします!
では、なんへんを。
映画『オデッセイ』 なんへん:61
※火星で一人残される孤独と火星の映像とそしてディスコ音楽をご堪能あれ!(*^^)v--------------------------
~おまけ~
第88回アカデミー賞 (7部門)ノミネート ↓
▽作品賞
「マネー・ショート 華麗なる大逆転」
「ブリッジ・オブ・スパイ」
「ブルックリン」
「マッドマックス 怒りのデス・ロード」
「オデッセイ」
「レヴェナント 蘇えりし者」
「ルーム」
「スポットライト 世紀のスクープ」
▽主演男優賞
ブライアン・クランストン「トランボ(原題)」
レオナルド・ディカプリオ「レヴェナント 蘇えりし者」
マイケル・ファスベンダー「スティーブ・ジョブズ」
エディ・レッドメイン「リリーのすべて」
マット・デイモン「オデッセイ」
▽脚色賞
チャールズ・ランドルフ、アダム・マッケイ「マネー・ショート 華麗なる大逆転」
フィリス・ナジー「キャロル」
ドリュー・ゴダード「オデッセイ」
エマ・ドナヒュー「ルーム」
ニック・ホーンビィ「ブルックリン」
▽視覚効果賞
「Ex Machina」
「マッドマックス 怒りのデス・ロード」
「オデッセイ」
「レヴェナント 蘇えりし者」
「スター・ウォーズ フォースの覚醒」
▽美術賞
「ブリッジ・オブ・スパイ」
「リリーのすべて」
「マッドマックス 怒りのデス・ロード」
「オデッセイ」
「レヴェナント:蘇えりし者」
▽音響編集賞
「ボーダーライン」
「マッドマックス 怒りのデス・ロード」
「オデッセイ」
「レヴェナント 蘇えりし者」
「スター・ウォーズ フォースの覚醒」
▽録音賞
「ブリッジ・オブ・スパイ」
「マッドマックス 怒りのデス・ロード」
「オデッセイ」
「レヴェナント 蘇えりし者」
「スター・ウォーズ フォースの覚醒」
授賞式は2月29日(月)です。
『オデッセイ』は、いったいいくつ受賞するでしょうか!?
※ライバルは、やっぱり「スター・ウォーズ フォースの覚醒」「レヴェナント 蘇えりし者」「マッドマックス 怒りのデス・ロード」あたりですかね!?
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以上