年末「ボクシング世界タイトルマッチ」第一弾!八重樫&井上!結果と感想

三浦 隆司元王者の激闘から1ヶ月。再びこんな激闘が見られるとは思ってもいませんでした。
※⇒年間最高試合!【加筆】激闘!三浦隆司対フランシスコ・バルガス『WBC世界スーパーフェザー級タイトルマッチ』他 結果/感想

八重樫東選手です。

① IBF世界ライトフライ級タイトルマッチ

同級13位 八重樫東 対 王者ハビエル・メンドサ(メキシコ)
メキシコ人王者ハビエル・メンドサの戦績は27戦24勝(19KO)2敗1分KO率は8割近くで年齢は伸び盛りの24歳。対する八重樫選手は32歳でそれまでの戦績は27戦22勝(12KO)5敗。対戦相手のレベルははるかに八重樫選手の方が上回るとしても、KO率、年齢、リーチ差等を考慮すると、苦戦は必至と考えていました。

序盤戦、相手はさすがにメキシコ人王者。ボディーのストレート、アッパー、フックと多彩なパンチを繰り出してきます。しかも休みなく。しかし、さすがこれまでも数々の難敵(井岡一翔やエドガル・ソーサ、そしてローマン・ゴンサレスなどなど)とグローブを合わせてきた八重樫選手!すごく冷静で落ち着いているように見えました。カウンターの右が良く当たります。

前半は一進一退の攻防。メンドサ選手は、そのKO率ほどパンチ力があるようにはみえません。
八重樫選手、試合前のインタビューで「自分は泥臭い試合をいつもしていますが、相手も好戦的なので、泥臭い展開になることは重々承知していますし、気持ちの面で絶対に折れないように覚悟を作って、試合に臨むつもりです。」と、語ったように、頭をつけあい打ち合いの展開に。こうなると、右が的確に当たっている八重樫選手の方が徐々に優勢になってきたのですが、これがメンドサ選手もしぶとい。打たれ強い!八重樫選手の右が当たっても決してひるむことなく前に出てきます。もう完全に消耗戦。
となれば、あとは、"気持ち"の強い方が勝つ!のですが、二人ともハートが強い
だからこその激闘!
9ラウンド以降、八重樫選手の目が腫れて気になるものの、これもいつもの展開か!
そしてラストラウンド、足を使って相手をかく乱する八重樫選手。さすがに疲労の色が濃いメンドサ選手は追う足がない。
そして八重樫選手の右ストレートがクリーンヒットし相手がぐらついたところに連打、しかし惜しくもゴングが鳴らされました。

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判定は、八重樫選手が思った以上にポイント差をつけての3-0判定勝ち!
見事「3階級制覇」を達成しました!
日本人選手では、亀田興毅氏、井岡一翔選手に続き3人目
※しかし、「王座決定戦」ではなく、ちゃんとした正規王者を倒しての3階級制覇は、日本人初!

熱い試合で本当に感激しましたが、やはり気になるのは毎試合腫れあがる目です。そのボクシングスタイル、強い相手との戦いなどで仕方ないのかもしれませんが、打たれ過ぎですよね(;´・ω・)。まあ、腫れやすい体質というのもあるかと思いますが・・、心配になります。
ここで引退とは言いませんが、リングに上げられた家族のことを思うと、ここはしっかり休養・検査して次戦に臨んでほしいなぁと(大きなお世話ですけど)思ってしまいます。
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② WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ

王者 井上尚弥 対 同級1位 ワルリト・パレナス(フィリピン)

"怪物"井上尚弥 登場!

まずは挑戦者のことを。同級1位のワルリト・パレナスは、31戦24勝(21KO)6敗1分。32歳。先ほどの試合では、24歳の王者に打ち勝った32歳の挑戦者(八重樫選手)でしたが、今度は、その逆となり、22歳の若き王者井上に挑戦するのは32歳のベテランとなります。
KO率は9割近いハードパンチャー。ただし負けも6敗と防御に難ありな感じ。

私の戦前の予想は、井上選手の5RまでのKO勝ちもあるのじゃないかと!皆さんそんな感じではなかったでしょうか。
それくらい、昨年末の2階級制覇した試合は衝撃でした!
当時の王者アルゼンチンのオマール・ナルバエスは、フライ級、Sフライ級王座を計27度防衛した実力者。そんな相手をたった2ラウンドでKOしてしまったのですから。

強すぎます!

そして試合は。
初めから、挑戦者とのスピードの違いが明らかで、相手はパンチ効いてないよ風の態度を見せますが、井上のパンチに戸惑っている感じ。
これは勝負も早いかな!?と思って見ていたら、2ラウンド。相手のグローブの上から叩き込んだ右ストレートでパレナスがダウン。えっ、ウソだろ!?何とか立ち上がってきたところを左からの連打であっさり仕留めてしまいました。

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"怪物"井上尚弥2ラウンドTKO勝ち!

もう何も言うことはありません!!

あとはもう、誰と、どこで、戦うのか!?

そんな選手になってきたのかと思います。

まずは、誰と!? 候補は、① WBC世界スーパーフライ級王者:カルロス・クアドラス(メキシコ)27歳。戦績:35戦34勝(26KO)無敗1分 KO率76% ※同階級では今一番乗っている無敗の王者。先日、同級2位の江藤光喜選手に勝利し5度目の防衛に成功しています。しかもなんとマッチメイクは帝拳ジムが絡んでいるので、井上選手との統一戦の実現性十分です。

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② 明日2度目の防衛戦に臨むWBA世界スーパーフライ級王者:井岡一翔 26歳。戦績:19戦18勝(9KO)1敗 KO率50%
実現性は低いのかもしれませんが、見てみたい戦い。昔なら、日本人同士で世界タイトルを争うのはもったいないと思ったりもしましたが、今日本には日本人世界王者が10人もいます。近い階級であるならファンが見てみたい試合をマッチメイクする!これが世界の流れです!
であるなら、どちらかが歩み寄ってぜひ実現してもらいたい一戦ですね!
※『世紀の一戦』フロイド・メイウェザー対マニー・パッキャオは一体何年待たされたことか!?

③ そして、最後に一番見てみたい戦い!ご存知ローマン・ゴンサレス、通称『ロマゴン』28歳
戦績:44戦44勝(38KO)無敗 KO率86% このまま無敗のまま引退しちゃうんじゃないかと思えるほど負ける姿が想像できません。しかし、そんな偉大な王者に対しても、"もしかしたら!?"という期待を抱かせるポテンシャルを秘めていそうな選手が井上尚弥という選手です。
※本来なら、当時WBA世界ライトフライ級王者となった井岡一翔選手と対戦するはずでしたが、その試合は延期となり、ファンをガッカリさせた経緯がありますが、井上選手はそんなことないですよね!?

そしてロマゴンは帝拳ジム所属なんですね('◇')ゞ。ぜひ、実現してほしいと思います。

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どこで!?

これは、ボクシングの本場ラスベガスでお願いします!
世界中のボクシングファンにその強さを示してほしいですね( `ー´)ノ

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さて、31日にもボクシングの世界タイトルマッチが5試合行われます。

TBS系列 18:00~
●IBF世界ミニマム級タイトルマッチ
高山勝成(仲里)vs.ホセ・アルグメド(メキシコ)
●WBA世界フライ級タイトルマッチ
井岡一翔(井岡)vs.ファン・カルロス・レベコ(アルゼンチン)

テレビ東京系 21:30~23:30
●WBA世界ライトフライ級タイトルマッチ
田口良一(ワタナベ)vs.ルイス・デラローサ(コロンビア)
●WBA世界スーパーフェザー級タイトルマッチ
内山高志(ワタナベ)vs.オリバー・フローレス(ニカラグア)

CBCテレビ 16:00~
●WBO世界ミニマム級タイトルマッチ
田中恒成(畑中)vs.ビック・サルダール(フィリピン)

注目の一番は

スーパーフェザー級タイトルを10度防衛しているスーパー王者の内山選手 対 同級7位オリバー・フローレス選手。挑戦者の戦績は27勝(17KO)1敗2分。どんな選手かは分かりませんが、ハードパンチャーではなさそうですね。油断せずに戦えば勝てる相手だと思います。

それと、井岡一翔vs.ファン・カルロス・レベコ戦ですね。これは、今年4月以来の再戦となります。当時は王者がレベコ選手であり、きわどい判定で井岡選手に敗れ9度目の同王座防衛に失敗しております。レベコ選手にとってはリベンジマッチ。井岡選手、返り討ちなるか!?こちらは目が離せない一戦になりそうです!

最後の田中恒成選手は、日本最速のプロ5戦目で世界チャンピオンとなった"中京の怪物"と呼ばれる選手です。
まだまだ知名度は本家"怪物"の井上尚弥選手には遠く及ばない田中選手。残念ながらTV放映は見られないのですが、きれいなKO勝ちで勝利して、明日IBF王者の高山勝成選手がタイトルを防衛したら、ぜひともWBOとIBFでの統一戦を実現してほしいと思います。

正直、本当に強い選手は誰なんだ!? というファンの疑問と興味に答えるマッチメイクをしていかないと、今後はチャンピオンとしての権威も威厳もなくなってしまうと危惧していますので!(;´∀`)

以上
Mr.なんへんでした。



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