いつの時代にも、多くの人にその存在を知られることになる出来事があります。
これはいわゆる「先駆者」(ある分野や専門分野を他人に先立って開拓・開発する人)とは違い、多くの人にその分野を認知させる(知らしめる)ことになるという意味で。
“知ってる人は知っている”的な存在から一気にメジャーになる瞬間!
例えば・・・、
サッカーでいえば、プロサッカー選手として海外に挑戦した日本人の先駆けは、ドイツのFCケルンに入団し活躍された奥寺康彦さんでしょう。その功績は当時日本でサッカーをしていた若者たちに勇気と希望を与えてくれました。
しかし、隣のお姉さん(^_^;)が奥寺選手のことを知っていたかというと、そこまでの知名度も人気もなかった。
当時は、サッカー自体が、高校選手権でピークを迎え盛り上がる程度でしたから(^_^;)
という観点から考えると、サッカーをプロのメジャースポーツに押し上げた(多くの人にその存在を知らしめた)功労者は誰でしょう?
※ここでいう『メジャースポーツ』とは、日本国内での知名度・人気はもちろん、世界に通用するスポーツということ。
やはり、"キングカズ"こと三浦知良選手ということになると思います。
1994年にイタリア・セリエAのジェノアCFCに移籍し、アジア人初のセリエAプレーヤーとなったことで、ドーハの悲劇で落胆していた国内と、皮肉にもそのドーハの悲劇によりワールドカップ出場が国民の悲願となって盛り上がるJリーグ(1993年発足)とシンクロして一気にサッカーは名実ともにメジャースポーツの地位を確立しようとしていました。(※当時のメジャースポーツと言えば、野球くらいでしょうか?それでも野茂英雄さんのドジャース挑戦は1995年ですけど・・。)
これって、「Jリーグ」という“箱もの”を作れば済むという問題ではありません。
組織自体をいくらいじっても(変えても)、名称をいくら横文字に変えたとしても、その主役たる選手の中にスターが出現しなければ(生まれなければ)、結局なんにも変わらない!知名度が上がらないということです。
メジャースポーツになるためには、隣のお姉さんから家のお母ちゃん、お爺ちゃんまで知る存在にならなければそう呼べないと思うのです。
また、ネットで世界のプレーを堪能できる時代においては、日本のスターが海外に挑戦すれば良いという時代でもなく、今は、そこで活躍できなければすぐにファンからはそっぽを向かれてしまうという厳しい時代です。
世界での活躍がそのスポーツの地位と知名度向上には必要最低限の条件となるのが21世紀のスポーツの宿命といってもいいのかもしれません。いくら日本国内で強くても、世界大会では手も足も出ないとなれば、人気は上がりません。
ラグビーはメジャースポーツとなれるのか!?
さて、そんな中、ラグビーを一気にメジャースポーツとして認知させる可能性を秘めた出来事がありました。
ラグビー日本代表FB(フルバック) 五郎丸歩選手の世界最高峰リーグ「スーパーラグビー」への挑戦です。
※スーパーラグビーとは・・・南半球のニュージーランド・オーストラリア・南アフリカ共和国 3カ国の計15のクラブチームにて行われるラグビーユニオンの国際リーグ戦。2016年シーズン以降からは、さらに南アフリカのチームとアルゼンチンのチーム、そしてなんと日本のチーム「サンウルブズ」の参加が決定し、18チームになる予定。
すでにスーパーラグビーには、日本から挑戦している選手がいます。ラグビーファンなら知っていると思いますが、先のワールドカップでも大活躍したSH(スクラムハーフ)の田中史朗選手です。2012年10月に同じ「スーパーラグビー」のハイランダーズへ入団しており、これは日本人として初の快挙でした。また今年はハイランダーズが優勝したことで日本人選手として初めてスーパーラグビーの栄冠を得てもいます。
しかし、これは、先ほどサッカーで挙げた奥寺康彦さんのブンデスリーガ(ドイツのサッカーリーグ)挑戦と同じ先駆者としての位置づけと言ってもいいと思います。隣のお姉さんは、きっと「スーパーラグビー」って、なにそれ!?って感じだったかと・・・("^ω^)
そこに、五郎丸選手の「スーパーラグビー」挑戦のニュース!
しかも、報道番組では朝から必ずこのニュースが報道されていますのでインパクトは絶大です。
ラグビーのルールは知らなくても、五郎丸選手のあの独特のポーズを知っている方は多いと思います。
今しがた入ってきたYahooニュースでは、"13日に開幕する国内最高峰のトップリーグもかつてないほど活性化している。先月10日の入場券発売開始から10日間の売れ行きは前年の10倍以上。一部試合はすでに完売となるなど、W杯で巻き起こったラグビー人気の追い風を受けている"と伝えています。
いい流れですね~‼(*^-^*)
この流れに乗って、ラグビーがメジャースポーツとなるかどうかは、五郎丸選手の活躍もむろんですが、むしろその後に続く選手が出てくるかどうかにかかっています。
例えば、三浦知良選手のセリエA挑戦から4年後の1998年に中田英寿選手がセリエAのペルージャに移籍しそこで大活躍したように。
子供たちのカリスマとなるような選手の出現が必要です!
もちろんこれは、先のラグビーワールドカップにおける日本代表の活躍があればこそです。
これが"ホップ"!
そして、五郎丸歩選手の「スーパーラグビー」挑戦が"ステップ"!
最後に、2019年ラグビーワールドカップ日本大会でのベスト8進出が"ジャンプ"です!
その後は、次から次へと「スーパーラグビー」に挑戦する選手が現れ、もうそれが挑戦などではなく、当たり前という時代になり、そこでチームの顔になるような選手が生まれてくれば、ラグビーは野球・サッカーに並ぶメジャースポーツとなる。
そんなことを、五郎丸歩選手の「スーパーラグビー」挑戦のニュースを聞いて思いました。
これがただの夢物語にならないよう、私も秩父宮ラグビー場に足を運び応援していきたいと思います!
以上
Mr.なんへんでした。