『レヴェナント 蘇えりし者』感想!大自然と復讐とディカプリオ!!

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レオナルド・ディカプリオが初のアカデミー賞主演男優賞を獲得した作品『レヴェナント 蘇えりし者』を観てきました!

昨年末当ブログで書いた記事『来春観たい気になる『洋画』 7本!』の中の1本。その中でも期待度★3つ(絶対観に行く!)とした作品。

期待度★3つの根拠は!?
① 監督:アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
② ジャンル:サバイバル復讐もの
③ 主演:レオナルド・ディカプリオ/& 共演トム・ハーディ

この3つがすべて私の好み(期待)にドンピシャだったからです。
と言っても、①の監督については、第87回アカデミー賞作品賞・監督賞・脚本賞を受賞した『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』が私の中ではいま一つだったので、この監督の再確認の意味での期待でありました。しかも、2年連続のアカデミー監督賞受賞となれば、いやが上にも、期待が高まるわけです!

② ジャンル:手に汗握るサバイバルものに私の大好物である“復讐”ものが加われば、観に行かない理由はありません!

現実ではまず起こらないであろう”復讐”というシチュエーションを疑似体験することによって、そこから得られる特異な興奮や快感、爽快感を得ることができます!

③ 主演レオナルド・ディカプリオ
ついに!!念願のアカデミー賞主演男優賞を獲得しました。過去5度のノミネートではすべて逃していた彼が、とうとう獲得した作品。それだけで観る価値がある!?

これまでのアカデミー賞ノミネート作品は!

1993年:ギルバート・グレイブ(アカデミー助演男優賞)
2004年:アビエイター
2006年:ブラッド・ダイヤモンド
2013年:ウルフ・オブ・ウォールストリート
2015年:レヴェナント 蘇えりし者

19歳の時に出演した『ギルバート・グレイブ』(主演は ジョニー・デップでしたね)で衝撃的な演技(重い知的障害がある少年役)を披露して以来、『タイタニック』や『ザ・ビーチ』『インセプション』『シャッター アイランド』など、上記のノミネート作品以外にも数々のヒット作、問題作に出演してきたディカプリオ。
はたして、今作『レヴェナント 蘇えりし者』で一体どんな演技を魅せてくれるのか!?
楽しみと期待で二子玉川の109シネマズへ。

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映画は、単なる“復讐もの”ではありませんでした!

“復讐もの”は、相手にとんでもない理不尽なことをされ、それによって自分の人生を、幸せを、愛する人すべてを奪われた主人公が、それに対する復讐(報復・仇討ち)を誓い、相手に対して時には計算ずくでそれ以上の目にあわせて、仕出かした行いの代償を払わせるというもの。

相手は、自分の欲望や快楽のために非道卑劣な行いをする鬼畜のような奴!
観ている私は、そんな主人公に感情移入し、怒りに震え、そして最後は主人公が相手を容赦なくやっつけてくれるからこそ留飲を下げる!スカッとした気分になれる!

でも、『レヴェナント』は、そんな”起承転結”的なストーリーではありませんでした。

物語:あらすじ

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舞台は、1823年、西部開拓時代のアメリカ北西部
極寒の荒野の中、狩猟をして毛皮を採取するハンターチームはネイティブアメリカンの一団に襲われ多大な犠牲にあいながら命からがら船で川を下る。
ヒュー・グラス(レオナルド・ディカプリオ)はネイティブアメリカンの妻との間にできた息子ホークとともにガイドとして同行していた。船を捨て山越えルートを選んだチームは森で野営する。
翌早朝、グラスは見回り中に子連れの熊に襲われ、瀕死の重傷を負う。長くはもたないと判断したチームの隊長は死ぬまで見届け、埋葬することを決心。そして息子ホークとジョン・フィッツジェラルド(トム・ハーディ)、若いジム・ブリッジャーが見届け役として残ることになる。しかし中々死なないグラスを疎ましく思ったジョンが、グラスを殺そうとしたところをホークに見つかり銃を向けられるが、逆に返り討ちにし殺してしまう。その一部始終を見ていたグラス。しかし彼は動けず何もすることが出来ない。ジョンはジムを騙し穴を掘ってグラスを生き埋めにしその場を離れる。グラスは奇跡的に一命をとりとめ、折れた足を引きずり這いながら復讐のためにジョンを追う。
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敵役はトム・ハーディ『マッド・マックス 怒りのデス・ロード』で狂気の主人公を演じた彼は、ディカプリオの復讐の相手にふさわしいオーラを放っていました。

この映画が、単なる”復讐もの”とは違った点は二つ!!

一つ目
それは、復讐される側=敵(かたき)となるジョン・フィッツジェラルド(トム・ハーディ)が、《絶対悪》ではない(と感じられた)点。
少なくとも私には、彼は独善的でエゴイスティックな野郎ではありますが、あの時代、あの状況において、彼が犯した罪を“絶対悪”として問答無用で憎むことはできませんでした。なんか、情けなく、悲しい人間に見えてしまったのです。

もちろん、グラスの息子を殺すことはなかった!生き埋めにする必要もなかった!とは思います。
例えば、息子だけを残してその場を去るという選択肢もある。何も殺すことはなかった。

しかしはたして自分があの状況に置かれたら・・、どこまで人に対して優しく・寛容になれるのか・・!?
もう虫の息であったグラスがなかなか死なない。過去にジョンはネイティブアメリカンにひどい仕打ちを受けている。さらにネイティブアメリカンの追手が迫っているかもしれない。すぐにでもこの場を離れたいという危険な状況。

そして、グラスのまばたき!(彼は一度死を受け入れた=もちろんそれは息子を守るためなのですが。)

復讐ものは、相手が、とにかく糞野郎でなければなりません(;・∀・)。
理不尽な行い(自らは安全な場所にいて)を平然とやってのけるような鬼畜のような奴でなければ!
《絶対正義》が《絶対悪》をやっつけて初めてこちらは、留飲を下げる!納得する。

あの状況で、自分がジョン・フィッツジェラルドにならない自信はあるか!?

現代社会でも、私腹を肥やす(私利私欲の)ために、自分の思い通りにならないものを排除しようとする輩はいっぱいいます。そしてそれが正義のお面をかぶっていたりする。

なんてことを思ったり・・、映画を観ながら、なんとなくモヤモヤしたものを抱えながら、映画は進んでいきます。

ただし、目の前で愛する息子を殺された主人公グラスにとっては、そんなことはたわごとに過ぎない。ジョン・フィッツジェラルドは《悪》であり、決して許すことはできないカタキ!というのももちろん理解できます。
息子はグラスに残された(母親はすでに白人に殺されていた)唯一無二の存在だったから。息子の成長が彼のすべてだったのだから。

この映画が、単なる“復讐もの”とは違った点二つ目

それは、圧倒的な大自然の映像

グラスが闘っているのは、初めは熊(それも子熊を守りたいという親熊の本能)という自然であり、その後は、極寒の大地。雪原に川に滝。容赦なく襲ってくるブリザード(暴風雪)
そんな大自然との格闘です。それが延々と続きます。

それをずっと観ていると、私の間隔もマヒしてきて、”復讐“というテーマよりも、“命(生命)”の神秘を感じざるを得ませんでした。

ナイフや矢であっさり死んでしまうものがいるかと思えば、グラスのように熊に襲われ、体中傷だらけになりながらも死なない人間がいる。
復讐心が彼を生きながらえさせているのでしょうか!?
生きて、復讐してやるという強靭な意思が彼を死なせないのか!?

いいえ、それがどんなに凄まじい意志だったとしても、そんなものはスクリーンに映し出される圧倒的な大自然の前では、本当にちっぽけなものに見えてしまったのです。

もちろん、グラスのサバイバル技術と知識がなければとっくに死んでいたことは間違いありません。

彼は、復讐のためとはいえ、ずっと(上映時間のかなり長い時間をかけて)自然と闘っていたのです。それが、単なる”復讐もの”とは違った点でした。
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しかし、ディカプリオの演技は圧巻でした。

過酷になれば、歯を食いしばる!食いしばった歯の間から白いツバが吹き出す
目を見開く!その奥には恐怖や怒りや悲しみが宿っていて、セリフなど一切必要ありませんでした。
涙も出ない!人は過酷な状況に追い詰められれば追い詰められるほど泣いてなんていられないのだ、と思いました。

観終わった後は、疲れました。

スカッとした気分になれることを期待していましたが、まったく別の感情に支配されて劇場を後にしました。

ジョン・フィッツジェラルドは言います!
“俺を殺したところで、お前の息子は戻らないと”。
グラスは言葉をなくします。
・・、
・・・、
そして、グラスは、彼の命を自然の流れ(成り行き/運命)にゆだねるのですが・・。

この映画は、人工的な照明は用いず、すべて自然光による撮影で、マイナス27度のブリザードにさらされるなどの悪天候の中、撮影期間は9ヶ月にも及んだと。

監督他関係者、そしてレオナルド・ディカプリオ、トム・ハーディら出演者たちの執念が、見事に映像に宿った映画だったと思います。

ただし、もう一度言いますが、決してスカッと爽快・すべて納得、といった気分にはなれませんでした。それでも、観るのなら出来れば、大画面のスクリーンで鑑賞することをおすすめいたします!

坂本龍一さんの荘厳な音楽もさすがです!

絶対損はしませんよ(;^ω^)

では、なんへんです。

映画『レヴェナント 蘇えりし者』なんへん:63

ついでに役者さんのなんへんも!

俳優『レオナルド・ディカプリオ』なんへん:67
俳優『トム・ハーディ』なんへん:65

以上
Mr,なんへんでした。

こちらの映画記事もご覧くださいな( `ー´)ノ
『マッドマックス 怒りのデス・ロード』 ジョージ・ミラー監督の執念実る!

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