『スター・ウォーズ/デイジー・リドリーの覚醒』ハリウッド/オーディションの底力をみた!

『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』観賞後、1週間が経ちました。あっという間の1週間。

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ハリソン・フォードの復活に拍手し、キャリー・フィッシャーの登場に感動した私は、やっぱ映画って良いものだなぁ~とあらためて思ったのでした!

感想はこちらの記事⇒『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』 感想&なんへん速報!(ネタバレなし)

さて、そんな『フォースの覚醒』ですが、時間が経つにつれて思い出されるのは、ハン・ソロでもレイア姫でもなく、ダース・ベーダーを師と仰ぐカイロ・レン(アダム・ドライバー)でもなく、主人公の女性レイでした。
演じるは、デイジー・リドリー!ほとんどキャリアのない新人女優さんで、この抜擢はまさしくシンデレラ・ガールと呼ぶにふさわしい!

『フォースの覚醒』の成功は、(もう成功といってもいいですよね(^_^))映画を観る限り、このデイジー・リドリーという一人の女性に掛かっていたのではないかと思えるほど重要な役柄でしたが、予想・期待以上に彼女はスクリーンの中で躍動していました!
ファルコン号の中での彼女の活躍は、ハン・ソロとチューバッカが引き立て役に見えるほど。

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これまでのスターウォーズで活躍した女性は、レイア姫とパドメ・アミダラ。レイア姫は『ジェダイの帰還(旧題:復讐)』でこそ身体を張った活躍を見せましたが、やはりそこは“姫”。ハン・ソロとルーク・スカイウォーカーに守られていて、また、パドメ・アミダラも同様、惑星ナブーの女王ということで影武者もいたくらい周りのものに守られていましたし、アナキン・スカイウォーカーから寵愛を受けていました。もちろん二人とも正義感が強く、芯の強さを持ちながらも、しかし描き方としては西部劇のヒロインみたいな古き良き時代の女性像を受け継いでいた感があります。

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そんな中、2015年に登場した女性レイは、ジャクーという惑星で一人ぼっちで廃棄物を漁って生きていて、ひたすら家族の帰りを待つ孤児といった設定です。誰に頼ることもなく一人で逞しく生き抜いている姿は、現代女性の共感を得られやすいのではないかと思います。

スター・ウォーズの世界であっても、女性が主人公となるのは、時代の流れには逆らえないということでしょうか(  ̄▽ ̄)

さて、レイ役のデイジー・リドリーですが、ロンドン出身の英国人で1992年生まれの23歳。これまでのキャリアといっても短編映画と数えるほどのTV出演しかありません。日本だったらこんな大作の主役の座をオーディションで決めるなどあり得ないと思うのですが・・・。日本と違ってオーディションによる選考が一般的なハリウッドだからこそのキャスティングですね(大物俳優ですら演じたい役を得るのにオーディションに参加するという)。本当の実力主義の世界。日本であれば、事務所やスポンサーとの力関係で決まりそうですもんね!?(当然ハリウッドでもスポンサー等の影響がまったくないとはいえないでしょうが・・!?)

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なんか、別世界の話しとはいえ、スター・ウォーズの主役の座を射止めたときの心境って、いったいどんな感じなんでしょうか?彼女へのインタビューでは「とにかく信じられなかった」と。そりゃそうでしょうね~という感じ。まったく想像できませんが、例えば10億円の宝くじが当たったような感覚なのか?これまた当たったことないので想像できず(;´・ω・)

ここまで、レイ役のデイジー・リドリーばかりに焦点を当てて感想を書いてしまいましたが、フィン役のジョン・ボイエガにも当てはまります。
彼の役者としてのキャリアはデイジー・リドリーといい勝負。
二人とも日本であれば絶対選ばれることのなかった大役でしょう。オーディションを受ける方は当然ながらその役を演じたいという熱意・情熱があるのは当たり前だと思いますが、もう一方の選ぶ側もオーディションというシステムを熟知したプロフェッショナルであり、選択眼が備わっているということなんだと思います。
何百、何千人という役者さんのオーディションに立ち会えば、自然と選択眼が見に付くのだろうと。

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※全然話は違うのですが、映画マイケル・ジャクソン『This is it』のバックダンサーのオーディション風景がオープニングに使われていて、挑戦するダンサーとそれを審査する人たちの真剣勝負に圧倒された記憶があります。オーディションには5,000人ものダンサーが来ていて、結果10人ほどしか受からなかったという。ホント凄まじいです('◇')ゞ。これこそがアメリカン・ドリームでありシンデレラ・ストーリーですね。

当ブログでも度々感想を述べてきた"芸人さんを役者として使う"際には、芸人さんや元アナウンサーがその役を演じたくてオーディションを受けるわけではなく、テレビ局側がオファーを出すとのこと。
選ばれた方は、"えっ、私なんかでいいの?"という話をしていたのを聞いたことがあります。
つまり、演じる方も製作する方も一か八かの賭けみたいな感じです。実力ではない他の要素(芸能プロ等の力・人間関係)で左右されてしまうキャスティングって、いったい誰のためのものなんだろうと思えてしまいます。
関連記事⇒ 2015秋ドラマ「下町ロケット」感想 “芸人さん”を使うことについて!

すべてハリウッド式のオーディションが良いとは言いません。有名な俳優さんであっても、朝から晩までオーディションを受けまくっていたというエピソードも伝わってきますし、その為いろんな問題が発生することもあるでしょう(きっと出来レースもあると思います?)。日本のやり方の方が円満に進むのかもしれません。

しかし、少なくとも、『スター・ウォーズ』という超弩級の大作であっても、その主役の座を新人が射止めることができるシステムには脱帽です。

日本が世界に誇るアニメであれば、そんな話は関係ないのでしょうけど(^_^;)

※第85回アカデミー賞主演女優賞も手にしたジェニファー・ローレンスさんも無名でありオーディションからのスタートです。3本目の映画「ウィンターズ・ボーン」で早くも主役の座を射止め、そこでの演技が評価され、アカデミー主演女優賞にノミネートされて一気にブレイクしました。彼女の演技に対する情熱と野心はすごいらしいですが、そもそもみずからの意思で切り開くことが出来るシステム(オーディション)がハリウッドにはあるということです。

見事『スター・ウォーズ』の主役の座を射止めたデイジー・リドリーさん

パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズのヒロイン役で有名なキーラ・ナイトレイに似ていると言われて、「いつもみんなに『キーラ・ナイトレイにソックリね』って言われるけど、正直、とてもイライラするわ」と告白したとのインタビュー記事が出ていました。要約すると、そのイライラは、自分が彼女と比べられるなんてまだまだおこがましいという点と、「世界中のあらゆる人々が、自分というものを持っている」、「わたしも、ただ一人の自分自身でありたいの」と、キーラへの尊敬の念と、自らの自立心からきていることを明かした。というものでした。

※『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』でナタリー・ポートマン演じるアミダラ女王の影武者役に抜擢され注目を集めたのがキーラ・ナイトレイさんというのも、何かの因縁でしょうか(^^ゞ

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さすが、本格的に女優活動をスタートしてからわずか2年でいきなり『スター・ウォーズ』のヒロインに抜てきされただけのことはありますね。勝気な性格と自信がにじみ出ているインタビューだと思います。きっとオーディションではそんな内面もにじみ出たのでしょう!

また、今年5月日本に初来日。その時のインタビューでは、「日本がすっごく大好きなの!」と。「原宿、漫画、京都、日本食…とにかく日本は最高の場所」と日本を満喫したようで、そんなことを聞くとますます応援したくなりますね( ´∀`)

しばらくは、『スター・ウォーズ』のレイ役で活躍してくれるのでしょうが、その後はどんなオーディションに挑戦し、どんな演技を私たちに見せてくれるのでしょうか?
その美貌から、ラブストーリーでもヒューマンドラマ、コメディでも、もちろんアクション映画でも幅広く活躍出来るでしょう!

『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』ならぬ『デイジー・リドリーの覚醒(本気の力や潜在能力を発揮すること)』とならんことを祈って。

では、デイジー・リドリーの"なんへん"です。

女優 デイジー・リドリー なんへん:62

※まずは、『スター・ウォーズ エピソード8(仮)』(2017年公開予定:監督J・J・エイブラムス)です。今から楽しみに待ちたいと思います。

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『スター・ウォーズ』関連記事⇒『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』 鑑賞前のシリーズおさらい&感想!

以上
Mr.なんへんでした。



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